←←←(メインページへ)

最新の分類について

ロリカリア科管理法




共通の飼育・管理

ブッシープレコとその近縁

Panaqueとその近縁

トリム系プレコ

セルフィンプレコとその近縁

アーマードプレコ系

Peckoltiaとその近縁

超大型種

ブロンズプレコ・ダルマプレコ・その他

オトキンクルス

ロイヤルファロウエラ

ファロウエラ

ロリカリア






 共通の飼育・管理:60cm規格水槽の、普及セットでの長期飼育は、一部のグループを除き不可能です。サイズは60cmで構いませんが、フィルターはワイド上部式を用い、ワンランク上のモーター(この場合は90cm水槽用)で流れを作ります。排水口から只ぼとぼと落とすのではなく、L字ジョイントで壁に流れをぶつけ、くまなく水流を与える事です。
 一部のグループを除き、夏季の水温が28℃を越える環境では、長期飼育は全く出来ません。必ずクーラーを入れる必要が有り、水槽だけには無理ならば、クーラーを置く部屋に水槽を移動させます。
 フレークフード、胡瓜での長期飼育も全く出来ません。糸ミミズも厳禁、動物質を与えるならば赤虫・ブラインシュリンプを使用します。通常食として、消化の良いテトラ社のドロマリンをお勧めします。タブレットフードは水を汚すだけです。コイの餌は腹部膨張を招きます。湯がいた野菜(ブロッコリー、ほうれん草、ズッキーニなど)も構いませんが、水質維持が面倒になる上、餌を用意する事すら煩雑になります。覚悟してかかって下さい。餌は一日たりとも欠かしてはいけません。
 底砂に大磯は一部のグループを除いて不可です。吹けば飛ぶような、細かい川砂を敷いてやるか、ベアータンクで構いません。

 ブッシープレコとその近縁:(ブッシープレコ、アンキストルス)
 小型の種類はよく流木によじ登るので、水面近くまで流木を組み上げると良いでしょう。途中に植木鉢などを引っかけてやると喜びます。繁殖例が非常に多いグループなので、単一種を群泳させてトライしましょう。アクリルを傷付けるパワーは概してありません。

 Panaqueとその近縁:(ロイヤルプレコ各タイプ、ブルーアイプレコ、カショエラプレコ、レッドプレコ、アカリエスピーニョ)
 大型になり、歯も非常に強い為収容容器に注意します。粗雑な造りのガラス水槽は、シリコンをベリべり剥がされてしまいます。アクリル水槽は表面を削られ、中が見えなくなってしまいます。大型個体では、噛まれると出血するほどですから、兎に角沢山の流木を入れ、そちらで遊ばせるようにします。但し遊泳スペースは十分取るようにして下さい。唯一水槽から飛び出すプレコなので、蓋はしっかり閉めます。他魚を襲う為、余程広い水槽でもない限り、単独飼育が原則です。

 トリム系プレコ:(オレンジトリムプレコ、ホワイトオレンジトリムプレコ、他トリム系)
 パワーは有りますが、さほど流木の上や水槽壁面に取り付いたりせず、流木の下を掘ったりして過ごします。そのため縄張りが限定され、数を少なく収容する必要が有ります。藻食性が弱い為、赤虫などを補助的に与えます。苔取りの役には全く立ちませんが、アクリルも殆ど傷付けません。

 セルフィンプレコとその近縁:(セルフィンプレコ、ヒポプレコ、サタンプレコ)
 アクリルも傷付けない為苔取りに向きますが、打たれ弱い為大型魚との混泳には慎重に対処します。サタンプレコは非常に強いので、各種水槽の苔取りとして有効です。東南アジア繁殖個体は、高温にある程度耐性が有ります。水流が弱くても、ダメージは受けませんが、有るなら有った方が良いです。

 アーマード系プレコ:(アーマードプレコ、オレンジフィンアーマードプレコ)
 非常におっとりしており、高温に耐性が有り、水流は必要ありません。強い水流はかえって個体を疲労させ、短命に終わります。空気呼吸も出来るようですから、ウッドキャットの感覚で飼育・混泳できます。大人しすぎる為、他の乱暴なプレコとの混泳は避けます。苔取りはよく行い、アクリルも傷付けません。

 Peckoltiaとその近縁:(タイガープレコ各種、インペリアルゼブラプレコなど)
 大型になるネットワークタイガープレコを含め、流木の上を飛びまわるのが大好きです。流木は立体的に組み上げ、水槽容量を有効に使います。数を入れて張り合わせても、負け個体はそう出るものではありません。苔取りとしての役には小型の内に立つ程度ですが、アクリルは傷付けません。

 超大型種:(アグアプレコ、ガリバープレコ)
 80〜100cmに達するこのグループは、家庭用水槽での混泳を考えられる種では有りません。性格も非常に荒い上、破壊力も相当なものです。歯は勿論体表もアクリルをぼろぼろにします。

 ブロンズプレコ・ダルマプレコ・その他:(ブロンズプレコ、ダルマプレコ、グローボ、マグナム、他)
 もったりしたこのグループは、流木の上を飛び回ったり、水槽の壁に張り付いたりという事を余りしません。但し小型の種類はつるつるした石等を好む場合が有ります。底を這いまわるので砂は敷かない方が安全です。苔取りをさせようと考えない事です。従ってアクリルは殆ど傷付けません。大型種(マグナム系)のみ縄張り意識が強い為、複数飼育は慎重に行います。

 オトキンクルス:(オトキンクルス各種、ジャイアントオトキンクルス)
 非常に良く珪藻を取る反面、ちょっとでも手強い苔に対してはパワー不足です。勿論混泳は可能ですが、大食漢なので餌は十分に与えます。養殖が困難な種なので、死んでも気付かない人には遠慮してもらいたいものです。

 ロイヤルファロウエラ
 装飾品が多く、派手なロリカリアです。底も這いますが、思ったよりも遊泳します。水流もさほど必要とせず、見かけよりも繁殖が容易なグループです。大型になりますが、プレコには負けますから、大人しい種との混泳をします。

 ファロウエラ
 昔は紐ナマズと呼ばれ、最近でもいい加減な番組でヨウジウオ等と呼ばれる、永遠の脇役グループです。苔取り能力は非常に高く、アクリルも傷付けず喧嘩もしない、非常に優等生なのですが、水流不足に非常に弱いのが欠点です。底砂が流れるほどの水流を与えると、どんどん成長する様を楽しめます。

 ロリカリア:(ロリカリア各種、ツチノコロリカリア)
 底を這いずるのみなため、喧嘩は余りしないものの、数を入れる事は出来ません。海外ではよく繁殖例が聞かれます。水流は欠かせません。
 非常に特殊な管理を必要とする種に、ツチノコロリカリアがあります。砂に潜る性質が有る為、非常に細かい川砂等をある程度厚く敷く必要が有り、これが不足するとストレスを溜め、皮膚疾患等を併発する事が有ります。石・流木等のアクセサリは不要です。餌は配合飼料と赤虫をどっさり撒きます。水槽の壁等には張り付かない為、苔は一切取りません。但し、ペルー産の赤っぽい種は渓流を飛び回る為、アクセサリを多く入れます。
inserted by FC2 system