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 本ウェブサイトでは、意識的に魚病に関するページは設っていません。基本的に“病気にさせない管理”を目標としている為です。しかし現在合衆国で大騒ぎされているフィエステリアに付いては、トピックとしても公開する価値があると判断し、ページをたてることにしました。これだけ魚体の輸出入が頻繁な現在、これが我が国で発生しないとは、誰も言えない為でもあります。本種に付いては国内でも関連書物が出ているので、更に調べたい方はそちらを参照して下さい

フィエステリア・ピスキキダ Pfiesteria Piscicida

【1】フィエステリアとは
 ※藻類である。
 ※淡水で赤潮を形成する。
 ※魚類を直接“食う”。
 ※人間にも“空気感染”(厳密には作用でしょうが)する。

【2】詳細
 フィエステリアは藻類の一種で、24の形状(サイズも5〜450[um]と様々、変異は数時間単位での急速なもの)に形態を変える特徴を持ちます。最初は合衆国ノースカロライナ州に始まりました。フィエステリアは泥の中で無害なシスト(嚢子)で過ごしており、ある条件になると活性化します。その条件は“水質汚染”で、魚自身のものや人為的なもの(養豚場などの排水)が引金となり、活動を開始するのです。有害なのはシストと星型アメーバ形態のときです。間接攻撃は毒素の分泌で、これによりアクアラングでそこに潜った人間や、本種を扱う研究所員などが、病で倒れたりします。これはフィエステリアが“餌”に対し、麻痺性の毒を放つことにより、獲物がその場所に留まるように仕向ける為とされています。これには体の塩分バランスを崩す作用もあり、時に重篤な症状に陥る事もあります。直接攻撃は捕食作用で、細菌から微細生物は勿論、魚の体組織も融解してしまいます(毒素で破れるらしい)。襲われた魚には、まるで穴空き病のような潰瘍性の“傷”が付きます。星型アメーバはここに群がるとのこと。
 
【3】対策
 水槽内を清潔に保つ事です。掃除をしないなどもっての外!
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