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Q910:(27/Aug/2006) HAさん
 太田先生、以前、ふぐの病気、ありがとうございました。結果としてふぐががんばってくれて、死ぬと思って冷蔵庫安楽死を考えたのですが、生きています。原虫を殺すために淡水浴をしたのはいいのですが、半日程度のうちにカラムナリスのような症状が出て、ぼろぼろになって、あわててエルバージュで押さえました。尾びれが半分くらい消えました。ふぐでなかったら何回も死んでいたと思います。ところで今日は別件で、ニシキヤッコ10センチ弱が、ひれ(胸びれ、尾びれのみ。黄色のはらびれ、カラフルなしりびれにはないようです)にへんな白い大きめの斑点が出てしまいました。ふくれたりカビ状だったりせず、ただ班がはいっています。各種の病気の写真を見ても、にているのが見つかりません。あえていえば、先生のご説明のエピテリオキスティスに近いのかと思います。キンギョハナゴイのオスのひれがまだらが小さくなったものが透明な地に白ではいったような感じです。3,4日のうちにだんだんとふえて濃い白になっているような気がします。かゆがったり体力低下はとくにないようです。ほかの魚には出ていません。こういうのは経験がなくて、他のヤッコがリムフォの初期症状として尾びれの先が白っぽくなったことはありませすが、それとも違います。ニシキヤッコなので、淡水浴や薬浴はできれば控えめにしたいのですが、これはリムフォに準じてゆっくり観察するのがよさそうでしょうか。どうぞよろしくお願い致します。もうひとつ、コバンハゼの粘液毒なのですが、gobioid gobiodonなどで海外文献も見たのですが、どうしてもわからないことがあります。それは、粘液毒があるのはいいのですが、これは箱フグの場合のように、死ぬときに水槽の他の魚に悪い影響がありますか。それともないでしょうか。コバンハゼについて日本語で書かれたもので、水槽に悪い影響があるというのは見られないのですが、ただ箱ふぐほど有名でないので、だから、ひょっとして危なくないかと心配です。よろしくお願いいたします。

A910:全く厚みの無い白班の原因としては真菌感染・物理的要因(多くの場合微細生物が通過するなど)が考えられます。広がっている場合はよくありません。飼育環境で改善出来るところは改善します(問題があるから発生する)。寄生生物によるものであれば必ず繊維・肥厚などが生じて来ますので、それに見合った魚病薬等を用いて対処します。また、ニシキヤッコにはなぜか脂肪粒がよく付きます。餌の問題とも言われていますが、同居する他のキンチャクダイ類にはあまり出ないのが特徴です(餌にクリルや公魚のミンチなどを与えていると他の魚種にもよく出る)。厚みがないとのことですが、もしかして極初期の症状かもしれません。脂肪粒は魚を傷付けぬよう除去しますが、ニシキヤッコは特に薬剤耐性が低い魚種なので、感染予防薬は薄め薄めで対処します。エピテリオキスティス症はクラミディア様生物Epitheliocystis spp.によるもので、肥厚した白斑がぼこぼこ付きますが進行は極ゆっくり・更に鰓病症状を伴うものです。メール内容から本疾患である可能性は薄いようです。コバンハゼの粘液毒はグラミスチン(ヌノサラシ類が分泌)に似た物質であり、他の魚種には致命的(水量が少ないほど影響大)です。確かに同居魚の死亡例は殆ど聞かれません(体が小さいので毒の量も多くない為)が、死ななければよいのかと言えばそんな話ではない筈です。


Q909:(25/Aug/2006) DOUBT!さん
 太田様、お世話になります。30cmの水槽に12〜3cmのアホロートルのピンクを単体飼育しています。本日気がついたのですが、この水槽内に無数の線虫が発生していました。ここ数日間、アホロートルに妙に元気がなく、段々と水流に負け、遂にろ過機の給水パイプに張り付くようになってしまっていました。水変えの際に白い埃のような物が最近舞っているな、とは思っていたのですが、日増しにその量が増えてきていました。今日、よく見てみるとその埃のすべてが細い数mmの長さの白い線虫だったことが分かり、急遽別水槽にアホロートルを非難させたのですが、全身赤むけになってしまっている感じです。食欲はある様子なのですが・・・。以前にも一度同じ線虫がこの固体の水槽にのみ繁殖していた子がありました。ちょうど、水槽を交換するタイミングだった為、今回ほど繁殖していない状態でした。底砂利は麦飯石をネットに入れて強いています。ろ過機は壁掛け式の物です。宜しくお願いいたします。

A909:水ミミズに関しては「FAQ」にあります。必要な作業は「メールを送る前に」と「メンテナンス」のページの他、過去ログに於いても何度か回答しています。


Q908:(24/Aug/2006) motokawaさん
 60cmワイド水槽で飼育しているレッドショルダーセベラム(約5cm)の様子がおかしいようなので、アドバイスを伺いたくメール致しました。詳しく状況をお伝えするために文章が長くなり恐縮ですが、よろしくお願い致します。 状況 水槽=60×45×45 ろ過=上部フィルター二基  生物ろ材=リングろ材と日向軽石を混用  水温=28度 魚=オスカー、ファイアーマウス、トライアングルシクリッド2匹、イエローピンクテールカラシン(10cm)。シクリッドは全て5cm〜6cmの幼魚です。   PH7.3。アンモニア、亜硝酸塩なし。
水槽は一週間ほど前に立ち上げたばかりで水はまだこなれていませんが、別の水槽で使っていた水を半分ぐらい流用しています。また、旧水槽の投げ込みフィルターも洗わずにそのまま流用していますので、ろ過は一応立ち上がっているようです。 問題のセベラムは、5日前に購入したものです。ショップにいる時は鰭をたたんで若干おびえているような様子がありましたが、隣の凶暴なフラワーホーンが常にガンを飛ばしていたのでそれが原因だろうと考え、そのまま購入しました。帰宅してからはすぐに慣れ、えさ食いもよく、負け固体になっている様子は全くありません(たまにトライアングルを追い回しています)。 発症は昨日からで、胸鰭を激しく動かしながら小刻みに前後動を繰り返しています。シクリッドが相手を威嚇するときに、ワッと相手に近づいてはすぐに後退する動作を見せますが、これの小規模なものを一人で延々と続けている感じです。餌喰いは相変わらずガツガツしています。色彩が日に日に派手になり、腹や肩が濃いオレンジに染まってきています。たまにろ過の立ち上がりパイプに沿ってゆっくり縦に(口を上に向けて)泳ぐ動作を見せており、サイズが大きければまず発情・産卵を疑うところですが、さすがに5cmでは除外するしかありません。見方によっては単に元気過ぎるように見えないこともありませんが、ちょっと常軌を逸しています。動き回っているため呼吸は若干早いですが、片鰓が閉じているような様子はありません。 細菌感染症の可能性をまず除外するため、昨夜からバケツに隔離してグリーンFゴールドに漬けてあります。今朝覗き込むと相変わらずガクガクやっていました。こちらに気付いてびびるとじっとしますので、物理的に停止することは可能なようです。 あとは寄生虫か浮袋か?ぐらいでしょうか?以前浮袋がおかしくなった魚は腹が腫れて、体が浮いてしまうのを必死に下に潜ろうとしていましたが、今回のセベラムは水平移動のため、それとは違う気がします。 以上長々となってしまいましたが、ぜひよろしくお願い致します。

A908:メール内容からは疾患の可能性は低いようです。状況から推測すると水槽壁面に映る自分自身に対し威圧行動をとっているように思えます(バケツの材質は判らないので取り敢えず除外します。癖が付いた可能性もある)。確認にはバックスクリーンで水槽の4面を覆ってみてください。バックスクリーンは反射しないもの(つやつやして反射するタイプは紙やすりをかける)を、水槽の内側壁面に貼り付けます(どうせ要らなくなるので抑えておく程度でよい)。こうすると視覚由来の刺激を断つことが出来ます。これが原因であれば数日で威嚇行動は収まる筈です。あとは流木や水草を使ってレイアウトにより反射を抑えます。また、相手が弱くとも存在するだけでいらいらするケースも珍しくありません。原因を確実に特定する為に不透明のセパレータを用いて単独・他(対1個体)の組み合わせも試してみることが後々有効です。


Q907:(23/Jul/2006) HAさん
 以前から、ヤッコやフグで助けていただいているHAです。ありがとうございます。先生が前におっしゃったように、スクーチカ症だということが間違いないと最近、確信しました。いままで半信半疑だったのは、ヤッコやスズメやチョウは簡単に半日くらいで急激に倒れるのですが、フグが1月以上、この症状がじわじわ出てきているので、ぴんとこなかったのです。ところがフグ(7センチくらいのトパーズで海水でヤッコその他と飼育)が眼球白濁等の症状が出てきて、思い合わせればスクーチカの症例のほとんど(ほんとうにときどきですが気のくるったようなこすりつけをする、皮膚がしろっぽくなり免疫が落ちた印象、皮膚のはげ、やせ、えさは食べる意欲があるが続かない、いつもじっとしている、粘液が若干でている)が出ていると思います。いままで90センチ水槽でほかのフグ3匹や魚と一緒でしたが、このいかにも病気なフグは隔離しました。さて、これからどうしようかと考えています。90と隔離ちびフグとではやることが違うと思います。隔離ちびフグについては、淡水浴か、メチレンか、マゾテン(ホルマリン)か、を考えています(いまのところ淡水浴を1時間程度2日)。マゾテンは怖いのですが、しかしこのままだと衰弱死しそうだし、温度を下げ淡水で、しかも時間を限って、正確にはかって、という条件ではいいのではないかと思いますが、トラフグやヒラメの例しかない(彼らは海水かつ予防の使用のようです)ので、自信がありません。90センチについては予防(感染は絶対にしていると思います)として、水質向上アップ(EHEIM外付けを実質2倍に増強ETC)、水温を28度から26度に落とす、メチレンブルーを規定量いれる(どのくらいの頻度が適当でしょうか)、などをすでに実施または考えています。以上、情報不足のことが多いかと存じますが、とくにマゾテン使用の件と、90に対する施策について、ご意見をたまわりますと幸いです。よろしくお願いいたします。

A907:マゾテンやメチレンブルーは無効です。マゾテンが有効なのは甲殻類や単生類などで、原虫ではありません。更に農薬(殺虫剤)なので強毒性です(カワスズメ類やコイ科魚種くらいしか使えない)。メチレンブルーは通常海水での使用は行われません(使用例をチェックしてみましたが、有効・無効とも判断がつきませんでした)。海水魚を薬浴させる場合はマラカイトグリーン系のヒコサンなどを使用します。こちらも毒性(発癌性)が強く余り使用したくないものですが、病気の進行が進んでしまった場合仕方ありません。淡水浴で何とかなる時期は過ぎているようです。予防の方ですが、海水性の原虫に対しても鷹の爪が有効との報告があります。症状が出ていないのであれば試してみる価値はあります。症状が発生した場合は直後から淡水浴で治療を行い、なるべく薬剤を使用せず対処します。「FAQ」に関連事項があります。


Q906:(10/Jul/2006) いけべさん
 太田さまおはようございます。質問848でお世話になりました、いけべす。おかげさまでミドリフグも1年で8cm近くまで成長しました。背中もきれいなキウイ色で、水流に突っ込んだり底の石を噛み砕いて遊んだり?と元気そうです。今回は魚の引越しの仕方を相談させて下さい。夏場、フグ1匹を車で7時間ちかくの場所に移動させるとなるとどういった方法が魚体に負担が掛からないでしょうか。検索していますと、水槽ごと(水も ろ過層も丸々家から持っていって水槽をまた設置する)移動させている人もいたのですが、夏場で水も悪くなり、水が入っているとはいえ、ろ過層のバクテリアにもよろしくないように思います。(ろ過層に酸素の出る石でもいれてみたら違うのでしょうか?私は移転先に新水槽を(現存のろ材を使って2週間程まわしたもの)先に作っていこうとは思っています。クーラーボックスにフグ(36時間前から断食)と持っていけるだけの水を袋詰にして運搬を思っているのですが、どういった事に配慮すればしょいでしょうか。ペットショップでフグを入れてもらった袋に酸素をいれてもらって、新聞紙で包む位しか思いつきません。 フグをいれた袋に酸素をいれる場合、移動時間の兼ね合いもあって(ショップが11時オープンなので)薬局にある市販の酸素ボンベで代用できるなら、自分で梱包したいのですが、してもらった方が無難でしょうか。他に方法が思いつかないのですが、いい策があるでしょうか?つり道具に生きたまま生体を運搬できるグッズなどあるのでしょうか…。お忙しい所恐れ入りますが、どうかご教授ください。よろしくお願いいたいします。

A906:「魚の移動法」にて。リンクは「メンテナンスあれこれ」に貼ってあります。薬局の酸素ボンベの酸素は低濃度(あくまで人用なので)ですが、使用しないよりはましです。


Q905:(01/Jul/2006) カズさん
 以前もオレンジフィンレオパードトリムで質問させていただきましたカズです。餌を食べるところは相変わらず確認できませんでしたが尾びれも回復してよかったと思ったオレンジフィンレオパードトリムですがなぜか今日の夜になって急に死亡してしまいました。死体を見たところ外傷などなく、餌不足かと思いきや腹を見たところも痩せておらず少しでっぱっているくらいでした。水に関してはやや濁っていますが、一週間くらい前に水を全量換えましたし、最近購入したロイヤルプレコが2日後には人口飼料に餌付くくらいでした。(個体差のせいかもしれませんが)一体なぜ死んでしまったのでしょうか?水槽は60センチ、混泳魚は上、中層魚以外にはおとなしいコリドラス5、6センチが4匹、ロイヤルプレコ6センチが一匹、インペリアルレンジャー4センチが一匹、ルビースポットマグナム7センチが一匹、スネークスキンプレコ6センチが一匹、バンデットホプロ8センチが二匹といったかんじです。いずれもこのくらいのサイズならおとなしいと思いますし、オレンジフィンに危害を与えている雰囲気はありませんでした。上、中層魚も危害を与えている雰囲気はありませんでした。全て今の状態ではおとなしい種類を選択したつもりです。オレンジフィンの大きさは5センチくらいです。ただ、気になったのは普段は隠れているオレンジフィンが今朝は水槽の前面にいましたし(普段隠れている場所に他の魚がいるわけではない)、水槽内をゆっくり泳いだりしていました。あと、水を換えたときに新たにスポンジフィルターを追加しました。何かこの水槽に問題がある場合、今後プレコを導入したときに失敗をしたくないのでわかるならぜひ死因、問題点を教えてください。

A905:プレコが水槽内を漂っていたら末期症状です(追われて行き場が無い)。混泳相手(全てのプレコが駄目)に問題あり過ぎです(希望的観測は魚を死に追いやる最大の要因)。勿論水質悪化による感染症の疑いもありますが、メールからは判断出来ません。「メールを送信する前に」をよく読み必要なデータを揃えてからメールをして下さい。原因不明の事象をデータも無しに判断することは出来ません。


Q904:(17/Jun/2006) Nakatateさん
 家で飼ってる魚(真鯉)が今酸欠のような感じで口をパクパクして、沈んでいる状態で困っています。とりあえず、水槽の水はきれいなものに変えて、酸素をたくさん上げようと思ってポンプを1個追加しました。魚の状況は、いったん回復すると興奮して暴れだし、疲れると気絶してまた口をパクパクして沈むということを繰り返しているのですが、これの繰り返しで見通しがつかないで困ってます。どうすればいいでしょうか?環境は、濾過:NISSOのSQ-03型(内部にはペットショップで買ってきた濾過用の軽石を敷いた上に白いマットを敷いて使っています。)ポンプ:ジェックスのニューラングGX200N-1(シングルタイプ)で排出量は約1000[CC/分]水槽:縦30[cm]横60[cm]高さ30[cm]照明:600・2灯(NISSO製で濾過に付属のものです。今はポンプをつけたため、コンセントから抜いてあります。)生体:コイx1 、水元にある水元公園で稚魚のときに掬ってきたものです。現在年齢は10歳ぐらいで、体長は20cmほどです。過去にこのような病気にかかったことはありませんでした。肥料:キョーリンフード工業株式会社の「ひかり中粒」(成分は、粗蛋白質:3.0%以上 粗脂肪:3.0%以上 粗繊維:5.0%以上 水分:10%以下 粗灰分:13%以下 りん:1.0%以上 その他の環境:水草は無くて、砂利(酸処理はしていません)を敷いています。コイ自体の年齢は、推定で10歳ぐらいです。現在の状況:今気付けば水槽が汚れるのが早いようでした。調子が悪くなったのはここ2,3日で、際だって異常な行動するようになったのは土曜日の深夜午前1:30頃です。現在鯉は仰向けになり鰓と口をいつもより早く動かして止まっています。少し調子がよくなると、暴れだして水槽の上端や壁に頭をぶつけたりします。それが終わるとまた仰向けになり鰓と口を動かす、ということの繰り返しをしています。あとは目が少し白目をむいているような感じで調子が悪そうといった印象です。普段から基本的に環境には気を使っていなかっていませんでした。水もカルキをぬいたりとかはしていませんでした。さらに最近は多忙にて魚の世話をしてやることができない状況でした。私のわかる限りの説明をさせていただきました。どうぞよろしくお願いいたします。

A904:疾患でもこのような症状が出るものがありますが、メールの内容からは水槽内環境の崩壊が窺えます。どのくらい換えたのか判りませんが、水換えの量はかなり多く行います(1/2〜2/3程度)。今日行えるのはここまでです。翌日ショップに行き水質測定キットと濾過材に用いる珊瑚砂を入手します。水質をチェックしながら濾過材の2割を珊瑚砂に置き換えてpHの急降下を防ぎます。後はメンテナンス作業の見直し(特に水換え頻度)を行うことです。
 原因が別にある場合(病気・中毒・etc.)は以上の作業後、現状のまま・更に悪化という事態になります(一日で結果が出ます)。原因の推測はそれからとなります。


Q903:(12/Jun/2006) HAさん
 太田先生、いつもありがとうございます。今度はかなり困ったことになりました。アズファー6センチとハタタテダイ5センチ(あたまからしっぽまで)が連日死んでしまった(死にかけている)のですが、その理由がわからないのです。90センチ定格水槽でフグを飼っていて、その水を30センチ水槽(不定型で27Lです)に落とす(バケツで毎日かえる)ようにしていました。90水槽のほうはいい状態で硝酸亜硝酸ともテトラ試験紙で最低か2つめのところの色、さんご砂でアルカリ、温度は26度から28度調整でした(ヒータークーラー殺菌灯で外付けフィルター2台、プロテインスキマー、パワーヘッド)。30センチの小水槽も外掛けフィルターを2台、ヨウ素殺菌筒(エアポンプ式)をいれて、水はそう悪い状態ではないです(さきほども硝酸塩値は50くらいありましたが、以外はOKでした。小さい水槽のためえさが残ると簡単にアンモニアがかるく出ますがシーケムアラートで軽い、の状態です)。そしてここ数日、外からの魚等ははいっていません。アズファー(飼って3週間くらい)もハタタテ(飼って2ヶ月)もフグをつつくので、緊急避難で1週間ほど前からこの30の小さい水槽にいれていました。えさもたべてつやもよく外観に問題はありません。ただアズファーがリムフォをしっぽにすこしつけていました。そこで液体のグリーンFを規定よりも少なめに2回投与しましたが、あまり変化はありませんでした。それ以外の寄生虫、カビ、病気は見つかりません。数日前にハタタテがポップアイになったので、しきりをしまして、これはだいたい直りました。昨日アズファーが目の前でどうも具合がわるくかしいでいたので、バケツにいれて、90水槽の水にしたのですが、2時間ほどで横だおれになり、荒い息をして、そのまま死にました。けいれんはあまり見られませんでしたが、死ぬ時点で堅くなっており、感じとしては水質変化ショックにやや似た感じでした。そのときハタタテは問題なかったので、アズファーはひょっとして薬物中毒になってしまったか、と思っていたのです(死体は昨日埋めましたが、エラに異常はありませんでした)。ところが今日、ハタタテがまったく同じ形でいま死にかかっているので(横倒れでえらぶたが異常にはやく動き、ときどきしゃっくりのように水を飲む)、閉口しています。どうも、ポップアイからみても単純に水槽が狭すぎてストレスだったかと思いますが、ひょっとしてヤッコやチョウが連続で死ぬような事由がほかにあればと思いました(なお水槽にもう1匹、ニシキテグリがいますが、これは問題はないようです)。ご所見をたまわりますと幸いです。ご説明が足りないかと存じますので必要事項を再度、ご説明さしあげられますと幸いです。ニシキテグリはもっと小さい別の水槽に、です。15L,30L,80L,180Lの4つの水槽があります。

A903:目立った付着物がない・強度の鰓病症状・伝染性と死亡率(対象魚種)からスクーチカ症と思われます。定位や臭気等が無かったのは余りにも小型の個体だったからでしょう。詳細は「FAQ」にあります。ポップアイも細菌や原虫の感染による可能性が高いです。システム・メンテナンス・導入時のチェックを見直す必要がありそうです。


Q902:(23/May/2006) HAさん
 太田先生、いつも御世話になっております。さて、きょうも小学生みたいな質問で恐縮です。もしご存知でいらしたら、よろしくお願いいたします。 (1)ミスジリュウキュウスズメ。子供がじだんだ踏むような泳ぎ方をするのですが、あれは何のつもりなのでしょうか。また、くもうつぼの口の前にでていって、しっぽでその口の周りをたたくなど、どうみてもバカにするようなことをするのです。ほかの魚に対しては、自分のなわばりにくるとまっすぐに向かっていって「出て行け」と脅かすのですが、うつぼに対しての態度はヘンすぎるので、理解に困っています(うつぼは小さいし、おなかがすかないようにえびをどっさりやっています)。(2)ホンソメワケベラはどこで寝ているのか。いろいろなサイトなどからこれが粘膜のケースをつくって砂の中にもぐっていることはわかりました。このホンソメは他の魚が夜明けの5時ぐらいからわやわや動いていても寝ていて、8時ごろ出てきます。ところが90センチ水槽で石組みしてあるのですが、どこで寝ているのか全くわかりません。初日にあまりに寝起きが悪いので、死んだかと思い、石組みを崩して探したのですが、まったく見つからずでした。ライブロックのどこかに潜んでいるのか、サンゴ石に根性でもぐりこんでいるか、一般にあの魚は夜はどこにいるのでしょうか?(2)−2 ホンソメワケベラは2匹以上水槽にいれるとけんかしやすいでしょうか。(3)放流について。デバスズメ4匹6cm大を沖縄のお店から2ヶ月前に通販で買いました。水槽になじんで太っていますが、どうも他の魚とスピード感が違うし、野生だなあと思うので、できれば今度沖縄にいくとき放流してやりたいのです。しかし3ヶ月もたったら自然復帰が難しいでしょうか(このまま飼っていても全く困りません)。また、おそらくフィリピン産のニシキテグリがいて、拒食状態なので是非逃がしてやりたいのですが、それはやめるべきとか、やるならこうするべきとかあればお教えください。いつも妙な質問ばかりで申し訳ございません。どうぞよろしくお願いいたします。

A902:スズメダイは非常に縄張り意識が強く、極一部の魚種(デバスズメ等)を除いて同型・異型に関わらず排除行動に出ます(何れ人の手まで攻撃するようになる)。相手が将来的な天敵でしたら尚更です。スズメダイは海水アクアリウムの中で最も混泳に適さないグループと言えます。ホンソメワケベラの方ですが、就寝中に見つかっては困ると考える魚種ですので、砂を篩にかけでもしない限り見つからないでしょう。混泳については一般的なサイズの家庭用水槽では避けます。遊泳中の衝突はストレスとなりますし、寝場所の取り合いが始まることも容易に想像がつきます。ニシキテグリは大変打たれ弱い魚種です。全ての同居魚に負けますので単独で飼育しなくてはなりません。また、餌も配合飼料には見向きもしないことが多く、ブラインシュリンプ(冷凍可)を与えるようにします。放流に関してはこちら。手に負えなくなった場合はショップに引き取って貰うのがよい方法です。


Q901:(19/May/2006) ゆきりんこさん
 初めまして。HPを拝見し、メールさせて頂きます。私は現在、アベニーパファを3匹飼っていますが、最近そのうちの1匹の調子が悪くて心配しています。よく行く熱帯魚店にも先週末行き、症状を説明したのですが、よく分からないとのことでした。日に日に悪くなっていくので、早く対処法を見つけ、助けてあげたいと思っています。お忙しいところ恐縮ですが、是非ご意見を宜しくお願い致します
 時期 1週間前から(水替えの3日後) 水質 pH6.5・硝酸塩5mg/l ・亜硝酸<0.3mg/l・アンモニア0mg 水温 28度 種類 アベニーパファ3匹のうちの1匹のみ 症状 症状が出る当日朝までは特に変化はありませんでした。私が夜帰ってきた時に急に変わっていました。初めは頭全体が膨張したようになり、日が経つにつれて、体全体が膨張してきました。全体的に水ぶくれのような状態です。水ぶくれのせいで、眼球はくぼんた状態になり、体全体が白化してきました。現在、以前の状態の二周り位体が膨れています。当初は、比較的動きは機敏でしたが、5日目位から動きも悪くなってきています。3匹の中で一番食欲があったのですが、最近は食欲も落ちてきています。あと、体全体が水ぶくれになっている上に、3,4日目以降から更にお腹のあたりに水疱が出来てきました。他の2匹は特に変わりありません。 システム状況 30cm水槽 外部式フィルター使用 水槽を立ち上げてから約1年経ちます。水質は、以前は結構汚れやすく安定してなかったのですが、ソイルに変えてから硝酸塩も下がり、pHも6台に落ち着いてきたところでした。 メンテナンス状況 硝酸塩とpH、フグの様子を見て、1〜2週間に1回は底砂と水草全部を洗い、水を水槽の2/3程度水換え。3〜4日に1回、1/4〜1/3程度水換え。1ヶ月前くらいから、ブラックサンドからソイルに変えました。初めはエロモナス病を疑いましたが、発赤もないために違うと思われました。白点病も今イチしっくりきません。松かさ病も、鱗が逆立つようなことは見られない為に合わないように思います。水泡という点で、あるHPで水泡病というのを見つけました。ただ、アベニーパファにもこういう病気が出るのか分からずにいます。以上、私が分かる範囲で説明させて頂きました。どうぞ宜しくお願い致します。

A901:経過から想像するにヒーターに接触し火傷を負った後、二次感染(恐らくはカラムナリス症)を生じたのではと思われます。最も元気な個体が頭部から(突進の結果と考えられる)・急激な変化・症状発生の直後は元気(感染症とは考えられない)・時間をおいて水ぶくれ発生(熱によるものと細菌によるもの双方考えられる)・他個体に伝染しない(非生物的な障害とそれに伴う日和見感染)がその理由です。原虫性の疾患であれば透明の鰭が白濁するので確認して下さい。感染症の場合トリパノソーマ感染症で眼球陥没・浮腫が見られますが、他の症状・条件(低温性)が一致しません。水泡病(ピンポンパール=金魚の品種=特有の疾患)は違うでしょう(原因が特定されていないもの)。エロモナス菌の感染は否定出来ません(フグに他魚のような立つ鱗は無い。硬質に変化)。二次感染の発生はこのようなケースでは致命的です。予防に努め発生してしまった場合でも初期段階で治してしまわなければなりません。まず隔離して魚病薬(細菌疾患に効くもの)を投入し様子を見ることです。非生物的な障害の方は個体の体力に左右されますので、見守るより他ありません。
 アベニーパファーCarinotetraodon travancoricusはアルカリ側の魚種です。pHは7.0を切らぬようにします(濾過材を全珊瑚にすると良い。8.0目標でOK)。尚、高pHに適さない水草は枯れる前に移動させます。硝酸塩値は水換えで下げるものですが、現在のシステムには少々問題があるようです。小さな水槽は水の管理が難しく(プロでも大変)、外部式フィルターもパワー不足のようです。小さな魚種だから小さな水槽でというのは考えものです。60cm規格水槽+上部式濾過槽を導入すれば現在の不安定な水質・及び煩雑なメンテナンス作業から開放される筈です。

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