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 BSEにウイルス起因説が出ました。2007年2月に英国エール大学が発表した説によると、疑ウイルス物質を細胞内に発見・プリオンはウイルスによる二次産物とのこと。当然ながら異論もあり眼が離せません。ウイルスならば軍事的な利用も考えられるので大変です。




 プリオン Proteinaceous infectious particle

 唯一の獣肉フード“ディスカス・ハンバーグ”は、ご存知のようにビーフハート(牛心臓)を使用しています。で、アクアリストに必要なデータは、以下の3点であると考えます。

【1】病原物質プリオンとは何か?
【2】病原物質プリオンは、何処に蓄積されるのか?
【3】病原物質プリオンは、魚類にも作用するのか?




【1】病原物質プリオンとは何か?
 プリオンとはプリオン遺伝子が産生する糖蛋白であり、ウイルスや細菌・原生動物などではありません(ただの蛋白質の粒)。ですからプリオンは“死なない”病原菌です。熱(220℃程度ではびくともしない、有効な温度は1000℃!での焼却)・酸やアルカリ・紫外線・オゾンなどに非常に耐性強く、変性させることは現実的ではありません(そのままの投棄も大問題)。プリオンには、普通のプリオン(全細胞に存在)と異常型プリオンがあり、異常型プリオンがプリオン症※1を引き起こすのです。異常型プリオンは普通のプリオンにも作用するらしく、しないと言う意見も根拠無く、まだ混乱しているようです。但し感染型という言葉は、誤解を招く恐れがあるので、使用は控えるべきでしょう。何故なら患者を食いでもしない限り、排泄物等のあらゆる接触からは、感染することは無いからです(経口感染のみ)。ハイリスク※2・ローリスク・無発生の国がありますが、ハイとローは区別する必要は無いでしょう。コンゴ赤Congo redはこれの蓄積を阻害するようですが、食品の消毒などに用いられることは無いようです。
 一つだけ安心できる点は、発症率が非常に低いということだけです。


【2】病原物質プリオンは、何処に蓄積されるのか?
 異常型プリオンは神経系に蓄積し、作用により神経が侵され、腰抜けや痙攣等・痴呆状態となったまま死亡します。現在廃棄が必要とされる部位は、頭部全般(脳・眼球・網膜など)・リンパ節(特に扁桃)・骨髄(特に脊髄)・脾臓・腸全般(特に回腸)とされています。リンパに近い部位は、処理の際に混入する恐れがあります。他には骨質・筋組織(心臓や胃も含まれる)も疑われる(人では存在)とする意見もあります。肝臓・膵臓・腎臓などの臓器にも蓄積が確認されました。牛海綿脳症に安全な部位は存在しません


【3】病原物質プリオンは、魚類にも作用するのか?
 現在哺乳類※3にのみ、発症が報告されています。魚類にまで研究の手が回らない面もあるのでしょうが。




1:プリオン症には、クールーKuru・スクレイピーscrapie・狂牛病こと牛海綿状脳症Bovine Spongiform Encephalopathy・孤発性プリオン病というクロイツフェルト=ヤコブ病Creutzfeldt Jakob disease/ CJD(突発性・医原性・異型)・遺伝性プリオン病という家族性CJDやゲルストマン=シュトロイスラー病、致死性家族性不眠症Famillial fatal insomniaなどがあります。
☆クールーKuruとは、ニューギニア現地人に流行した疾患で、実にCJDに似るものです。クールーで死亡した人間を食って感染とされていますが、実際のところ葬儀の方式(小さな容器に遺体を詰め込む際、死体の飛沫を浴びる)に由来(経口的に摂取)すると考えられています。
☆スクレイピーscrapieとは、羊にのみ流行していた疾患で、羊が体を擦り付ける(scrape)より名付けられました。神経を冒されるところは一緒です。草食性の羊が何故?と思われるでしょうが、これは出産の際に排出される羊の胎盤に、異常型プリオンが大量に存在しており、これを“他の個体”が食うことによるとされています。
☆牛海綿状脳症Bovine Spongiform Encephalopathy英国にて火蓋が切られた狂牛病は、スクレイピーで死亡した羊を粉砕・飼料に混ぜられたものが発生の原因で、完全に人為的な失策です(異論あり)。問題は狂牛病で死亡した牛は、そのプリオンが人にまで作用する(人獣共通感染症)ため、パニックとなっているのです。

2:ハイリスクの国はALBANIA、AUSTRIA or OSTERREICH、BOSNIA and HERZEGOVINA、BULGARIA、CROATIA、CZECH、DANMARK、DEUTSCHE or GERMANY、FINLAND、GREECE、HUNGARY or MAGYAR、ITALY or ITALIANE、LIECHTENSTEIN、MACEDONIA、NORWAY、POLAND or POLSKA、ROMANIA or ROMINA、SLOVAKIA、SPAIN or ESPANA、SLOVENIJA、SWEDEN or SVERIGE、YUGOSLAV or JUGOSLAVIAです。原産国表示があれば参考までに。

3:知られている哺乳類のプリオン症は、以下の通りです。アメリカライオン(猫海綿状脳症Feline spongiform encephalopathy)・ウシ(牛海綿状脳症Bovine Spongiform Encephalopathy)・オオシカ(慢性るい痩or消耗性病Chronic wasting disease of deer)・チーター(猫海綿状脳症Feline spongiform encephalopathy)・トラ(猫海綿状脳症Feline spongiform encephalopathy)・ネコ(猫海綿状脳症Feline spongiform encephalopathy)・ヒツジ(スクレイピーScrapie)・ミンク(伝達性ミンク脳症Transmissible mink encephalopathy)・ヤギ(スクレイピーScrapie)。ヤギにBSE発生確認。実験条件下では、サルやネズミにも発症確認されています。



 尚、ウェブサイト管理者は医学に関しては素人であり、以上の文章は様々なデータを統合し、ポイントを解りやすく解説したものです。

人に関するプリオン症の詳細は、必ず関連ウェブサイト・書物等を
閲覧してください。




追加記事(2004/01/02)
英国のBSEは輸血により感染を広げたそうです。輸血→血液→赤身の肉となればハツ(心臓)も無事では済まされません。
追加記事(2005/03/31)
異常プリオンの活動を阻害する物質が特定されました。指定添加物着色料のSodium Iron Chlorophylline(鉄クロロフィリンナトリウム)・Sodium Copper Chlorophyllin(銅クロロフィリンナトリウム)です。薬は毒の好例。
追加記事(2005/10/14)
プリオン(異常・正常を問わず)尿に含有。感染個体の尿のかかった牧草等で感染拡大か?
追加記事(2005/11/02)
慢性るい痩or消耗性病Chronic wasting disease of deerの霊長類への感染を確認。グレーゾーンは限りなくクロへ。



原産国に注意!
 人の口に入るものにすら問題がある原産国であれば、魚の健康など“考える由も無く"
 中国人民共和国(農薬や魚病薬(マラカイト緑)などの発癌性物質・寄生虫卵etc.)・大韓民国(廃棄物の意図的混入・寄生虫卵)・合衆国(BSE牛・残留農薬)・欧州全般(BSEハイリスク)。
 比較的問題が見られない国は台湾・豪州。
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