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痛い魚

 魚の中には、扱いに注意しないと酷い目に会うものが多くいます。私の経験からそれらをピックアップしておきます。

 @コリドラス:まず刺されないのですが、調子に乗って手の平などに載せていると、ふとした拍子に胸鰭で刺されることが有ります。魚体自体小さいので余り深刻な状況にはなりませんが、毒性は強いので気を付けましょう。
 Aピメロディラ:ピメロディラはそのまま手に向かってきて刺すようなことは有りませんが、網で掬った際、引っ掛かったのを外そうとしたとき、刺される場合が有ります。痛みは余り有りませんが、出血が止まりません。
 Bデンキナマズ:5cmを超えればびりっと相当強くきますし、10cmサイズのものではしゃがんでいても飛び上がります。痛いというより、びっくり!といった感じなので、直後に笑いが出てきます。水の中に手を入れても放電は来ません。魚体に触れたとき、瞬間的にやってきます。
 Cデンキウナギ:私は直接受けたことが有りません。水槽に手を入れても、攻撃はしてこないのです。
 Dガリバープレコ:40cmオーバーの個体で、唯一私に体当たりしてきたプレコです。馴れない人はプレコの刺刺が痛いですから、それなりの効果が有るのでしょう。私は直ぐに掴んで空気中で説教をしてやったので、その後私にはしてこなくなりました(学習能力高い!)。
 Eピラニア・カンディル:噛まれれば凄いでしょうが、私は現在まで幸運なことに有りません。ナッテレリ種をはじめ、イエローやブラックダイアモンドも、馴れてしまうと水槽に手を入れても余り近寄ってきません。但し、水が濁っていたり、空腹だったらそうはいかないでしょうから、基本的には手を入れないに超したことは有りません。指を取られてからでは遅いですから。Cetopsisに関しては、手を入れるとその周囲を泳ぎ回るので、非常に薄気味悪いです。
 Fブラインドケ−ブカラシン:はじめは気持ち良い為させておくと、手を引き上げてから非常にひりひり凍みてきます。変な癖は付けない方が無難です。
 Gドラード:やや成長したドラードは、うっかり水面に指を突けておくとアタックしてきます。痛くは有りませんが、驚きます。
 Hダトニオイデス:彼らスズキ目魚種は背鰭の棘が鋭く、手を触れると必ずといってよいほど切れます。切れた時点では気付かないことが多く、作業終了後からずきずき来る場合が殆どです。
 I大型シクリッド:シクリッドの鰓蓋もダトニオイデスの棘と似たようなものですから、大型個体の扱いは慎重にしましょう。そうでなくてもフラミンゴやテキサスの大型個体は、例え飼育者であろうと食い付いてきます。これがまた相当痛く、細かい傷が付く為出血の見られます。
 Jスネークヘッド:とってもよく馴れるのですが、妙に好奇心が旺盛な為か、水槽内に手を入れると、飼育者のものだと解っていてもそーっと近寄ってきて、突然ガリっと来ます。細かい傷がいっぱい付くので、コミュニケーションと呼ぶには痛すぎます。
 Kアミア:思ったよりも馴れてくれません。敵意を持って噛んできます。縄張り意識が強すぎるのでしょう。
 Lバラムンディ:食い付いてくるので有名ですが、積極的に人を狙うのではなく、餌と間違えてという所でしょう。それにしても痛いですし、出血も見られます。
 Mギムナルクス:私は噛まれたことが有りませんが、水族館で噛まれた飼育員が翌日退社したという話が有ります。鰐のように食いついてから振り回す(捩じる)ので、ショックは大きいでしょう。
 Nハイギョ:大変な顎のパワー、妙に大きい歯は恐ろしく、肉を食い千切りにかかってくる為、危険です。只水槽に手を入れたくらいではきませんが、指を吻端に近づけたり、大人しい個体でも追い回したりすると食いついてきます。ペンチ顎で挟んだ上にこれを捩じってくる為、皮膚は裂けますし出血も酷いです。只毒性が無いので、安心といえば安心ですが。
 O淡水エイ:私は刺されたことが有りません。扱いが悪いと尾鰭の毒針を振り上げ、蠍の様に刺してきます。刺された人の話では、指先をやられただけで肩まで痺れ、一週間それが続いたそうです。ま、本人に問題が大有りですね。
 Pサメ:回遊性のサメは恐いイメージが付きまとっています。しかし1メートル程度のツマグロなどは、血の匂いでもさせなければ人を襲うことは皆無です。手に当たると避けますから。ネコザメの棘も、人を刺す鋭さは有りません。只、ナーズシャークなどが強く肌を擦ると、鮫肌のせいで広範囲に渡り擦り剥けます。
 Qハタ類:ダトニオイデス同様、ハタ類の背鰭の棘は凶器です。背鰭に触れるとナイフに切られたような傷が出来、海水な為非常に凍みて痛いです。網で掬うと鰓蓋が必ず引っかかり、外す際にやられますから、ビニール袋に追い込んで移動させるようにします。
 Rスズメダイ:成熟した個体は猛然とアタックしてきます。しかも力任せに摘まんでくる為、抓られる様に痛いです。なめない様に。
 Sアイゴ:私はヒメアイゴに刺されたのですが、最も苦しい痛みを叩き付けられました。あの背鰭、ハタの切れ味に毒を伴った凶器ですからたまりません。刺された瞬間息が停まり、その痛みの元である指先を、必死で心臓から遠ざけようと、思いっきり伸ばしていたのを覚えています。呼吸数は恐らく半分以下になっていたでしょう。二度とアイゴを飼育しない、固く誓ったあの日の出来事でした。
 21ハギ類:しょっちゅう他の魚を傷付ける尾柄のフックですが、これを武器に向かってくることは有りません。但し網で掬った際、引っかかったからと不用心に外そうとするとざくっときます。ま、それだけですけどね。釘を打ち損ねたくらいの痛みです。
 22ミノカサゴ:鑑賞魚として人気のミノカサゴですが、これは大きさ・種類を問わず刺されると、錆びた釘をギリギリと捻じ込まれるような痛みで、殆ど息も吐けなくなります。翌日も痛痺れが残るので、注意します。ミノカサゴの困る所は、大型個体では、手に向かって突進してくる所です。普段からよくコミュニケーションを取っておきましょう。
 23オニオコゼ:水槽に手を入れると、刺を逆立てて突き出していますが、突進はしてきません。多くは不注意です。刺されると肉の中でネズミ花火が炸裂しているような、びしびしという痛みが来ます。早ければ半日で消えますが、人によってはその日の夜は苦しいでしょうね。オニダルマオコゼに刺されると死ぬそうですから、飼育するもんじゃ有りません。
 24ハオコゼ:淡水カサゴとして知られていますが、あのサイズでも刺されると息を吐けない痛みが来ます。しかも出血を伴いますので、見かけのユーモラスさとのギャップから大きくショックを受けます。
 25ウツボ:ダイバーに恐れられているようですが、飼育されているウツボは決して人を襲いません(全ての種類)。ダイバーが悪いのです。
 26海産フグ:淡水産フグに噛まれたことは有りません。しかし海産フグの大型個体(ワモンフグ・サザナミフグなど)は、餌の時間になるとサメのような狂乱採餌状態になる為、指が水面に使っていたりすると食いついてきます。門歯が非常に大きく、形が殆ど犬歯と変わらない上、上下の歯がぴったり噛み合うので、思ったよりも傷口は深く付きます。但し、これによりフグ毒が人体内に注入されることはなく、中毒はしません。稀にキンチャクフグがかさぶたを襲ってきますが、ホンソメワケベラ程度の衝撃に過ぎません。
 27ウニ類:ガンガゼは疼痛というやつがきます。刺さると中で砕ける為、何もしない方が良く、いずれ膿と共に押し出されてきます。フクロウニ・ヤワラウニの類の痛みはべったり張り付くタイプなので、ビリビリ派手な痛痒さが表面的に来ます。但し回復は早い。
 28スナギンチャク:スナギンチャクやウデナガウンバチの類も、ヤワラウニ系の痛み張り付き型です。これも剥がそうとしても駄目で、成り行きに任せるより有りません。但しウニのものよりは相当楽です。これを扱う際は、ゴム手袋をするか流れを作って、腕を反対側に寄せるようにします。縮むと手に負えませんが。
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