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最新の分類について

カワカマス管理法

 カワカマスはサケ目に属し、パーチ、サンフィッシュ(バス)、同目のトラウト等と共に、スポーツフィッシュとして知られています。完全な冷水魚であり、鑑賞魚としては最も不向きなグループの一つです。米国(含アラスカ)・カナダ・欧州・ユーラシア大陸にと、人為的分布を極めています。

●種類

◆ノーザンパイク Esox lucius
 最大130cmを越える怪物です。色彩としての特徴は全身が暗色で、明班が散ることから他種と容易に区別できます。幼魚はグリーンが強く、班は帯状。米国中部よりカナダ全域、アラスカにまで分布する寒帯魚です。
◆マスカランジ Esox masquinongy 
 マスキーパイクとも。本属中最大の種で、200cmに達するか(記録には無い)というくらいの大物です。垂直に横帯が走ります。眼帯はありません。五大湖以南から米国中部にかけて棲息します。
◆アメリカヌス Esox americanus
 2亜種が有ります。アメリカヌス基本亜種Esox americanus americanusはレッドフィンと呼ばれ、その名の通り赤い鰭(全て)が特徴です。バーミクラトゥス亜種Esox americanus vermiculatusはグラスピカラルと呼ばれ、斜に走る横帯と、眼帯が特徴です。40cmにも満たない中型種です。五大湖以南からフロリダにかけて分布します。
◆チェーンピカラル Esox niger
 その名の通り、鎖模様が特徴です。100cmに達します。五大湖には分布せず、カナダ南部からフロリダにかけての大西洋岸に分布します。

●飼育・管理
 我が国には主にノーザンパイクが輸入されてきますが、ノーザンパイクが大きくなり過ぎて困った!という人はいません。それは基本的な飼育方法に欠陥が有る為です。それはノーザンパイクが、水温の上限が10℃前後と低くしなくてはならない魚種な為で、フロリダまで分布する種に付いても、上限を15〜18℃に設定することが推奨されるなど、カワカマスにはクーラーが必需品なのです。勘違いされる方が非常に多いのですが、動植物全般において、熱帯性の生物は寒さに相当耐えられるのですが、寒帯性の生物(高山・深海含む)は暑さには一切耐えられません。カワカマスにとって、日本の夏は文字通り地獄なのです。
 待ち伏せ型なので、水槽の大きさはさほど広くする必要はありません。中型種で90〜120cm、大型種で180cmも有ればよいでしょう。
 餌には小魚をあてます。サイズに合わせて切り替えます。大食漢なので充分に。


 おまけ
 学名だと解り辛いとの要望が有りました。こちらとしては混乱の元の流通名・商品名は逆に省きたいくらいですし、海外の資料をあさる際、学名を知らねばどうにもなりません。海外の通称名も様々で、混乱を招きます。ではどうするか、といったら外国の魚種にも標準和名(学名との1対1名称)を作るしかないんですね。例えば
Esox lucius =キタカワカマス
Esox masquinongy =オオカワカマス
Esox americanus americanus =アカヒレカワカマス
Esox americanus vermiculatus =クサカワカマス
Esox niger =クサリカワカマス
 といった具合ですね。まあ和名もE電と同じで、使われなければ何の意味も無いのですが。ノーザンパイクの方がカッコイイですかね。ちなみにlucuis種を北米ではノーザンパイクと呼びますが、欧州では只のパイクと呼称します。
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