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最新の分類について

カサゴ管理法
Scorpion Fish



 種類:毒棘を持ち危険な事、色彩が地味な事、同居魚を食ってしまう事等から、余り見かけないグループですが、人懐っこく物怖じしない性格と、ユーモラスな表情に魅せられる人がいるのも、れっきとした事実です。
 ミノカサゴの仲間は、地味揃いのカサゴの中でも一際派手で、水族館でも人気者です。
 ミノカサゴ<Pterois lunulata>・ハナミノカサゴ<Pterois volitans>は、共に30cmを越える大型種です。成長も早く、ショップでもよく見かけます。非常に飼育者に馴れるので、アクアリウム向きといえるでしょう。
 ネッタイミノカサゴ<Pterois antennata>は、胸鰭が前2種のフリル様ではなく、フィラメントになっているのが特徴です。色彩もより派手です。よく似た種にキミオコゼ<Pterois radiata>があります。
 非常に小型で可愛いミノカサゴには、キリンミノ<Dendrochirus zebra>・ヒレボシミノカサゴ<Dendrochirus biocellatus>・シマヒメヤマノカミ<Dendrochirus brachypterus>があります。共に10cm前後にしかなりません。小型種は概してあまり人には馴れません。
 通常のカサゴの類は、底を這いまわるだけな為、殆ど鑑賞魚として扱われる事が有りませんが、稀に見かける事が有ります。
 ハダカオコゼ<Taenianotus triacanthus>は、その姿の奇妙さから、タツノオトシゴなどと混泳させる人がいるくらい人気者です。体高は非常に高いものの、体は著しく側偏して煎餅のようです。流れが来ると揺れますが、踏ん張っているので流れる事は有りません。色彩変異も多く、類縁種も似たように興味深いものです。人には馴れません。
 ヒメサンゴカサゴ<Scopaenoides parvipinnis>は、非常に可愛い種な上、やや色彩的にもインパクトの有る種です。文字通り珊瑚礁に似合うので、レイアウト水槽向きです。臆病者ですが、飼育者には馴れます。ハオコゼ感覚で考えて下さい。
 サツマカサゴ<Scopaenopsis diabolus>は、非常に地味な種なのですが、最も頻繁に輸入されます。非常によく馴れるので、フグマニアなどに受けのよい種類です。
 オニオコゼ<Inimicus spp.>は、ホウボウ様のその触覚の動きが魅力的な為、全く色彩的には見る所が無いものの、怪奇趣味のマニアにはたまらない種です。これも非常によく馴れます。
 オニダルマオコゼ<Synanceia verrucosa>は、その殺人棘のネームバリューから、カサゴに興味の無い人にまで、その名は知れ渡っています。大型にはなりますが色彩は超地味で、いつも水底に転がっているだけで、只見ても面白いものでは有りません。しかし飼育者には非常に良く馴れ、餌をやろうとするとあの重い体で、水面に向かおうとまでしてきます。犬感覚で飼育できます。
 クチバシカジカ<Rhamphocottus richardsoni>可愛く美しい種で、唯一混泳向きかもしれません。少々餌付きが悪いのがたまに傷。

 飼育・管理:混泳を基本的に避け、単独で管理するのが原則です。口に入る個体は食ってしまいますが、逆に他の強い個体には負ける事が多いです。全ての種が動きが鈍い為、餌採りのスピードも他魚に負けます。基本的にピンセットやプラントトング(割り箸なども可)を用い、直接給餌が基本です。餌付きの悪い小型種には、グッピーなどを与えます(メダカは早すぎて捕食できません)。水温は低め、22〜23℃を目標に、25℃を決して越えない様にします。小型種にはシェルターを用意しますが、底を這い回る大型種には細かなパウダーを厚く敷き、潜れるようにしてやればシェルターは不要です。
 毒棘には注意します。飼育者と解っていても、本能的に向けてきます。特に水替えなど水槽メンテナンス時に、不注意にザクっといく事が多いです。オニダルマオコゼに関しては、死亡例も報告されているので、体長不善・アルコール摂取後などには、決して水槽に近寄らないくらいの心掛けが必要でしょう。
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