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サメ管理法

サメを守ろう!



サメ管理法

 種類:純淡水域に出現するのはオオメジロザメという種です。巨大になる為、飼育は出来ません。
 海産のサメは沢山の種類が有りますが、回遊性のいわゆるサメのイメージのものは、水槽内で飼育は出来ません。ツマグロやレモンザメがたまにショップに並んでいますが、飼育しきれるわけが無いので、手を出さない様にしましょう。飼い殺しは愚かな行為です。ただでさえサメの数は減ってきている為、繁殖が狙えるような種類以外は手を出してはなりません。飼育可能なサメは、一般に底ものとされる連中です。
 ネコザメは最も水槽内飼育に向くグループです。余り動き回りませんが、少々大型(100〜200a)になります。
 テンジクザメの仲間は美しいものが多く、顔付きもサメっぽいため人気が有ります。繁殖を最も狙える種が多く、まじめに管理さえすれば夢では有りません。
 ドチザメ類はよく水族館で見られます。テンジクザメよりもより回遊性を強くした感じで、大人しいくせに迫力は満点なのですが、その分広い水槽を必要とする事・水槽そのものの強度が問われる事などから、薦められない種類です。ショップではよく見かけますから、購入の際には注意します。
 オオセはその姿の奇妙さからよく見られるものです。成長は遅いので管理し易いのですが、何せ口が大きい為混泳相手を選びましょう。
 カスザメは稀に輸入されます。餌付きが悪いのが難点ですから、餌付いているのを確認してから購入します。
 飼育・管理:水槽は180a以上のものが必要ですが、単独飼育でしたら120×60〜90aでも管理できます。水を汚すので、濾過槽はオーバーフロー式が望ましく、水替えは最低2週間に一回くらいは行います。底砂は細かな硅砂・珊瑚パウダーを薄く敷く程度に止めます。常に水槽底面の一部が露出しているくらいがよいでしょう。砂が厚いとガスが溜まり、底ものにはきつい条件になってしまいます。
 ネコザメは仔魚のうちは岩組みを好みますが、ある程度大きくなってくると広場の拡充を要求します。常に鰭で鯱鉾張って居るので、それだけでも見ごたえが有ります。
 テンジクザメは常に隠れ家を求めます。大きな珊瑚岩などで洞穴を作ってやりましょう。この際に岩が小さいと組み上げたものを崩してしまい、それがもとで怪我をする事が有ります。
 オオセ・カスザメの類は砂に潜ります。岩は組み上げるのではなく、半分砂に埋めるような感じで設置します。先にも述べたようにガスが溜まる為、常に底砂をかき回してガス・ヘドロが溜まらない様にします。
 混泳:エイ・スナッパー・ウツボ(中型のもの)などが考えられます。サメ同士も問題は有りません。くれぐれも水槽のサイズに見合った匹数を導入して下さい。
   :魚・甲殻類を中心に与えます。水煮も場合によってはやむを得ないでしょう。ネコザメはサザエをも噛み割るといわれ、貝類が好みのようにも思われますが、浅蜊の水煮等は明らかに嫌います。配合飼料は現実的では有りません。
 繁殖:雌雄の見分け方は簡単で、腹鰭の内側がくるくると巻き(クラスパーといいます)、伸長したほうがオスです。ネコザメはドリルの付いた手榴弾のような卵を、珊瑚岩の隙間などに捻じ込みます。テンジクザメは刺の付いたがま口のような卵を、基質に絡み付けるように産み付けます。但し水槽内では、両者ともただ転がすように産みっ放しの場合が多い為、よく観察しましょう。
 病気:水質悪化により腹面の白い部分や、鰓の周囲が赤く爛れる事が有ります。直ちに水替えをしなくてはなりません。




サメを守ろう!

 サメに興味をお持ちの皆さんへ。
 現在サメは不当な弾圧と過剰な捕獲により、特に回遊性の種類が非常に数を減らしています。程度の低いパニック映画は勿論、動物・自然派を自称する番組(特に民放)において、他の海産哺乳類を捕殺する悪者としてしか描かれず、非常に誤った印象を視聴者に与え続けています。また、無味乾燥なグルメ番組の氾濫で、鱶鰭がまるで高級食材とするような風潮が有り、サメを乱獲させています。毎日毎日船着き場に堆く積み上げられるサメを見るたび、不快・嫌悪感が背筋を凍らせます。特に中華食材・漢方(犀角や鬼カズラ等)は自然にとって最大の脅威になりかねず、我国だけでなく世界中で悪い部分の是正に努めなくてはなりません。
 サメ(特に回遊性のサメ)は非常に少出産で、一回の出産で1〜2匹しか産まれない種類も少なくありません。あれだけ大型になるのには何年・何十年もかかるのです。それを危険であると言うだけで、よってたかって撲殺するなど愚の骨頂としか言えません。サメが通るなら、人間が避けるのが当たり前でしょう。似非ナチュラリスト(ダイバー・釣り師)連中も傲慢で、自然に対する礼儀もわきまえずに無作法を繰り返しています。オオカミのように絶滅させてから口先だけで後悔しようとでもいうのでしょうか。
 そこでこのHpを訪れてくれた方に、以下の2点をお願いしています。

その@:サメについての正しい知識と啓蒙活動
 サメは憎むべき相手でも、食材でも有りません。より詳しくサメに付いて知りたい方は「サメ・ウォッチング」(平凡社刊)を是非読んで下さい。この本の印税は全てスミソニアン研究所脊椎動物門特別基金に寄贈されます。そして正しい知識を周囲の人たちに教えてあげて下さい。

そのA:鱶鰭を食材として認めない
 まあ自宅でこれを頻繁に調理する日本人はそう居ないでしょうから、貴方が中華料理店へ食事に行った際、北京ダックなどの養殖動物を選ぶことです。兎に角一人でも多くの人が、鱶鰭を注文さえしなければ、何れはメニューから外させることも不可能ではないはずです。「貴方、本当に鱶鰭が美味しいものですか?」





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