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第107倉庫
(Q1061〜Q1070)



Q1070:(18/Oct/2011) 安井さん
 はじめてメールさせていただきます安井といいます。17歳の高校生です。小型のアフリカンシクリッドを60cm水槽で飼っています。先日友人と遊びに出かけた時に川と海の境目あたりでクロダイの子どもを捕まえました。大きさは8cmくらいです。大きいものも殆ど見たことが無いので珍しく思い、飼ってみたくてつれて帰りました。父が数年前使っていた90cm水槽に上部式ろ過器と酸欠にならないよう水作をいれてエアレーションしています。父とショップの店員さんに相談して人工海水を100リットル分入れました。ろ過器の中には店員さんに進められたサンゴ砂利を入れて水作には活性炭を詰めました。父に「最初は水が落ち着くまで毎日換えてやったらいい」と言われ採集してから毎日半分水を交換しています。肝心のクロダイですがおびえていて餌を食べてくれません。クロダイは水槽で飼えるのでしょうか?このまま待っていたら餓死してしまいませんか不安です。取ってきたのが2日前です。まだ餌を食べていません。逃がしてあげた方がよいでしょうか。アカムシをあげました。他にいい餌がありましたら教えてください。隠れ家が必要なんでしょうか?クロダイの飼い方を教えてください。お願いします。

A1070
 黒鯛の飼育そのものは難しいものではありません(アフリカンと似たようなもの)。そのサイズですと汽水域を好みますから、(水換え毎の)塩分濃度にも余り神経を使う必要もないものです。但し水質維持は大事ですが、余り毎日がさがさ動かさないようにします(普通に1回/週でいい)。餌は肉質のものであれば生餌・死に餌どちらでもいけますし、配合飼料にも餌付きます。ただ10cm以下の幼魚ですと環境に慣れるのに時間がかかるかもしれません(初期の餌には食欲をそそる冷凍ブラインアダルト・貝類など)。身を寄せる場所は欲しがりますから、枝のようなもの(立てる・立てかける)・ビニルで出来た海藻みたいなのを配置してみてはどうでしょう。もし何時までも餌を食わない様子ならば、元いた場所(捕獲地点)で放してやるのがいいでしょう(ガリガリになってからでは手遅れ)。


Q1069:(05/Oct/2011) アリさん
 こんにちはアリです。飼育方法について教えてください。この時期になるとアカグツミドリフサアンコウがショップで見られますが飼育は可能なのでしょうか。管理方法について教えてください。飼育難易度が気になってます。よろしくお願いします。

A1069
 こうした深部棲魚種の場合、到着時の状態が全てと言えます。彼らは捕獲時(捕獲方法による)に強いストレス(物理的な圧迫など)を受けている場合があり、餌を与えても反応しないような個体はそのまま死亡してしまう可能性が高いのです。連れ帰って休養させるとかは現実的ではありません(骨折や内臓破裂ではどうにもならない)。逆にカプっといく・いそいそと餌に躙り寄るようなら、長期飼育が可能(可能性が高い)な個体ということになります。
 アカグツ系は反転が不得意な魚種ですから、水槽の奥行きを十分取ります(全長の倍以上)。フサアンコウの方は一寸わかりませんが、同じ扱いで構わないと思います。エアーを噛む濾過方式(エアーリフトや上部式)は避け、外部式・オーバーフローで排水口を水中に沈めるなどの工夫をします。水温は25℃を超えないようにします。底には細かな砂・珊瑚パウダーなどを敷きます(レイアウトは行き止まりを作らないよう)。赤色の魚種は照明を控えめに。アンコウ類の餌は口が上位(斜位)の魚種には小魚・そうでもない魚種(端位・下位)には小さな甲殻類やイソメなどを与えます。はじめのうちは興味を引く生餌の方が良いでしょう。そのうち死餌でもピンセットから直接食うようになります。配合飼料は不可です(餌付きますが与えない)。


Q1068:(04/Oct/2011) ギターさん
 ギターです。御返事有難うございます。すみませんがまたわからない事があるので教えてください。ワラゴ・アッツーの性質について何ですが日本のナマズ(マナマズでしょうか?)を飼育した経験がなくちょっと掴みかねています。人に馴れるかどうかという質問なのですが、実は私はピラニアを飼っていまして、あのような臆病さ、驚いて突進→暴れるなどが本種にあるのか心配なのですがどうでしょうか?人懐っこくなくても良いので神経質かどうか教えてください。また、餌についてですが日本のナマズと一緒&貪欲という事は配合飼料(キャットやカーニバル)もいけますでしょうか?人工餌で成長速度に影響はありますか?

A1068
 ピラニア系の終始ビクビクした態度は少し特異なもので、一般的な退避行動・環境由来の突進とは異なる反応です。アッツ(ナマズ科)に関して言えば、ピラニアのような状態にはならないでしょう。餌は生餌・死餌のほか配合飼料にも容易に餌付きます。配合飼料中心の給餌ですと生餌より成長速度が抑制されます。


Q1067:(03/Oct/2011) ギターさん
 はじめまして、ギターといいます。ナマズの仲間でワラゴ・アッツーという種類について詳しく教えてください。現地での生態などご存知でしたらお願いします。飼育については餌は何がよいでしょうか?水槽の大きさと人に馴れるかも知りたいのでお願いします。

A1067
 本種の性質は日本のナマズとほぼ同じです。流れの緩やかな泥地・水草の繁茂したような場所を好みます(夜行性で昼間は身を隠す)。貪欲なので餌は魚類・甲殻類など、口に入る肉質であれば何でも食います。最大240cm・平均75cmとされており、75cmの方に合わせ最終的には180×90×45cm(若しくはそれ以上)の水槽が用意出来れば終生飼育可能です(遊泳性は高くないのでこのサイズで大丈夫)。飼育者の姿を見れば餌の時間として反応しますが、そのパワーは日本のナマズの比ではありません(状況は不明ながら現地では襲撃記録もある)。小さな子供がいる家庭での飼育は避けるレベルです。


Q1066:(25/Sep/2011) ネラルさん
 先日は有難うございました、ネラルです。バイオレットスネークヘッドについて教えてください。バイオレットを飼いたいと思い色々調べているのですがネットなどで検索しているとバイオレットはChanna aurantimaculata として扱われているものが殆どなのですが、太田さんの分類のページではChanna barca となっています。過去ログでも確かQ278でそのように回答がありましたが最近変わったのでしょうか?ショップで見かける個体は腹鰭(?)のないものが殆どなのですが ・・・。barcaとaurantimaculata、amphibiusで混乱しており情報もどれが正しいのか判断に困っています。わが国に輸入されるアンフィビウスはChanna barcaであるという情報もよく聞きますしChanna aurantimaculata について調べるとフィッシュベースでは最大19.1 cm という記録でした。バイオレットならばもう少し大きくなると思うのですが・・・。アンフィビウス=barcaで、バイオレット=aurantimaculataという認識でよいのでしょうか。私の文章と理解力のなさでとてもややこしい質問なのですが教えてください。あと、バイオレットは90cm規格水槽で飼いきれますか?

A1066
 現状は以下の通りです。日本魚類学会のaurantimaculata種画像に腹鰭があったので再チェック。アンフィベア種に関してはバルカ種と組み合わせたデータが出回っている様子。バルカ種以外は90cm規格水槽で終生飼育可能です。

バイオレットスネークヘッド〜同定の目安

頭部 背鰭(条数) 胸鰭 腹鰭 臀鰭 尾鰭 体側 全長 産地 海外名称
aurantimaculata
(黄金斑)
平たい
喉鱗−
(45〜47) 黒帯 縁取り− 黄斑(大)
しばしば連続
40cm インド Golden Cobra,
Orange Spot
barca 丸い (47〜52) 縁取り+
黒斑 90cm インド
バングラデシュ
amphibea 喉鱗− (50)
25cm インド
ブータン
Borna, Chel
※表のデータは米国地質調査所(United States Geological Survey)より、但しアムフィベア種のみ少しいじっています。


Q1065:(13/Sep/2011) 小磯さん
 こんばんは、Q1053&1055でお世話になりました小磯です。また大型魚について教えて下さい。パラティラピア・ポレニーParatilapia polleni の至適PHと異種との混泳の難易度について教えてください。もうひとつ以前お答えをいただきましたレッドフィンオスフロの混泳相手についても教えてください。レッドやタイヤトラック等のスパイニールとオスフロを一緒にしたいのですがこちらはどうでしょうか。スパイニールとレッドフィンオスフロ、パイレーツプレコという構成を考えていますが問題無いかどうか、お願いします。

A1065
 パラティラピア属の飼育では水質は中性(pH7.0)を目標、傾けるのであればアルカリ側となります(濾過材に珊瑚砂を混ぜるのが良い)。本種は暫くの間ナンドゥスのような振る舞いですが、何れティラピア様の性質を発揮するようになります。混泳を続けるのであれば最終的に180×90×45cmクラスの水槽が必要になりますから、暴れん坊になってきたら単独飼育に切り替えるのが現実的です。オスフロとトゲウナギ・プレコの活動圏は重ならないのでまあ良い組分せと言えます。混泳を安心して楽しむために、サイズのバランスは勿論・水槽の深度を確保する事や避難場所を用意するなど色々考えてやるのが望ましいでしょう。


Q1064:(04/Sep/2011) ネラルさん
 初めて質問させていただきます、ネラルといいます。よろしくお願いします。@ホワイトライントーキングPlatydoras costatusは水槽内ではどれくらいになるのでしょうか。Aアロワナナイフの流通しているafer種とcongoensis種の見分け方を教えていただけないでしょうか?大型個体で緑がかった身体にに黄色っぽい班が下半身に沢山散った個体を見たことがあり、どちらの種がなるのか気になってます、大きさは50cm位でした。(結構前の事なのでうろ覚えなのですが、商品名は確かにアロワナナイフでした。) congoensisの方はフィッシュベーズでは21cmでしたがこちらは小型種なのでしょうか。B画像を添付いたします。ペルー便で入荷したファットスリーパーというハゼを購入したのですが、太田さんの分類のページでドルミナトル属でファットスリーパーと呼ばれる種類が2つありました。ペルー便で入荷したこの個体は maculatus種かlatifrons種のどちらなのでしょうか。見分け方をお願いします。また、塩分はなくても平気でしょうか。

A1064
 ホワイトライントーキングの水槽内サイズは15〜20cm前後でしょう。アロワナナイフの区別は英名にもある通り、全身を覆うマーブル模様(若しくは色調反転)がPapyrocranus congoensisの特徴。ペルー便なら現地に分布しているのはDormitator latifronsの方、画像の個体には体側に班が並んでいないのでDormitator maculatusではありません。塩分は不要です。


Q1063:(01/Sep/2011) アリさん
 こんにちはアリです。パシフィッククレオールフィッシュという魚について教えてください。ハタ、ハナダイの仲間のようですが性質はどちらに近いのでしょうか。単独で飼えたらよいのですがハタのように飼えますか?扱いについて教えてください。お願いします。

A1063
 Pacific Creole-Fish Paranthias colonusこちらで確認してもお解りの通り、一般的なハタに近い存在です。しかし性質の方はハナダイ寄り(現地でも群れを作る)なので、幾匹かで管理しないとストレスを溜める事になります(長生きしない可能性が高い)。


Q1062:(23/Aug/2011) KYさん
 こんばんは、夜遅くにすみません。KYです。ヒラタエイのアドバイス有難うございました。今回友人の質問を私が代わりにさせてください。以下友人からの文(コピペ)です。このような形ですみません、よろしくお願いします。
 はじめまして、櫻井といいます。ピラニアについて太田さんに教えていただきたいことがあり、メールさせていただきました。ピラニア管理法読みました、まだ飼ってはいないのですが飼育を考えています。イエローピラニアPristobrycon calmoniが欲しいのですが判別方法を教えてください。ジャイアントイエローピラニアPygocentrus terneziと呼ばれるものやダイヤモンドイエローPristobrycon gibbusではなく太田さんが管理法のページでも書かれている通常のイエローがいいのですが、自分には判別法がわからなくてなかなか買えずにいます。学名検索してみても信用できるページがfishbase以外にわかりません、国内のページでイエローと検索すると上記のジャイアントやダイヤモンドといった種類がほとんどなのです。フィッシュベースの画像ではあまり黄色っぽくなかったのですが、水の中ではどの様な色をしているのでしょうか?混乱しているジャイアントイエロー、ダイアモンドイエロー、イエローピラニアの見分け方を教えてください。よろしくお願いします。

A1062
 Serrasalmus gibbus はrhombeus-type(同種とされていたこともある)なので眼球は赤です。Pristobrycon calmoniPristobrycon aureus は鰓蓋後方(肩口)の黒斑の有無で区別します。ジャイアントイエロー Serrasalmus ternetziPygocentrus nattereri と同じものです(体色の赤味が抜けただけ)。従って背部がツルッとしたプリプリ体型(低い体高)なので、他のタイプとの区別は容易です。発色については地域違いがあるのかも知れません。濁った水域の個体は赤味がかるのかも(詳しくは知りません)。
 あと質問の代返は不可です(質問者は必ず本人である事)。


Q1061:(18/Aug/2011) 矢野さん
 矢野 聡介です。回答ありがとうございました。焦ってしまいあのような文になってしまいすみませんでした。回答にありました頭部潰瘍症というのが気になり調べてみましたがこの病気はうつぼも罹るのですか?ヤッコの症例がほとんどだったので自信がないのですがもしかしたらこれではないかと思いまして…。実は3~4ヶ月前から出来ているのに気付き、太田さんにも言うように傷と思って放置していたのですが治る様子が全く見られず、しかも顔の反対側にもやや左右対象気味にあるのです。何度もすみません、水槽は90センチ。餌はワカサギ、イカゲソ、アサリ、ドジョウをあげてます。もし潰瘍症でしたら治療方法を教えて下さい。お願いします。

A1061
 画像(Q1060)のものはどう見ても擦った傷(メール内容からも進行している様子が覗えない)に見えますし、海水魚の頭部・側線潰瘍症による崩壊ではないように思われます(この疾患でいきなり頭部がぶっ壊れることはなく、少なくともウツボの頭部に存在する側線部分では前段階の症状が現れる筈)。骨ごと削ってしまった印象です。また、海水魚の頭部・側線潰瘍症がウツボに発生したという話も聞きません(ウツボには異なる症状が出る可能性もあるが、現状では不明)。但し、現在与えている餌の多く(というより全て)はビタミン分解酵素を含んでおり、状況改善の余地があります(海水魚の頭部・側線潰瘍症はビタミン欠乏症でもある)。甲殻類やペレットなどの併用・様々な種類の小魚をメニューに加える事が望ましいです(該当食材の禁止ではなく、その割合を減らす)。

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