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Q1060:(18/Aug/2011) 矢野さん
 はじめまして、矢野 聡介といいます。海水うつぼの病気について助けてください。画像を添付します、うつぼの鼻先から目の辺りまで溝のような傷が出来ています。血などはまったく出ていなくてかゆがる感じもありません。餌は普通に食べるのですが他の個体でこのような傷は見たことがありません。原因や治療方を教えてください。お願いします。

A1060
 画像からは物理的要因による吻部欠損(要するに外傷)に見えます。頭部崩壊を生じる疾患といえば海水魚の頭部・側線潰瘍症(末期)ですが、初期症状は継ぎ目に潰瘍列が走りますから見逃すことはないでしょう。原因としては組み上げられた珊瑚岩の隙間(餌を追う・突進など)・ヒーター系(火傷)が考えられます。物理的要因であれば治療法はなく、二次感染(飼育水が清浄なら問題ない)と再発の防止(珊瑚岩などは余裕を持って転がしておく・ウツボ同士の混泳を避けるなど)を行います。


Q1059:(10/Aug/2011) KYさん
 KYです。すみません、以前アドバイスをいただいたヒラタエイの事でまたご意見をいただけないでしょうか。去年色々アドバイスをいただき現在飼育中のヒラタエイは全く問題なく餌の時間には水面まで上がってくるほどになりました。今回は新たに購入した別個体の事なんです。ヒラタエイ同士の混泳をさせたいと思い、以前購入したショップで入荷があればまた購入したいという事を伝えていました。2週間程前に入荷があり、取り置き期間や店の休暇もあって焦ってすぐに購入してしまったのですが移動に移動を重ねた為か家に来てから全く餌を受け付けずに1週間砂に潜りっぱなしの状態になってしまいました。(体盤約8cmの個体です。小さい個体ほど環境の変化に敏感で拒食にもなりやすいと教えていただいていたのですが・・・) 4日前に観察のために消灯してから水槽を覗いてみると夜間はもぞもぞ水槽内を徘徊している様でした。そこで昼間の餌やりを一旦止め、消灯直前に餌を撒く方法をとってみました。これが何とかうまくいったようで鼻先に当たった餌や動いていてたまたま覆いかぶさった餌をもごもごやるのを確認できました。初日は冷凍オキアミ、昨日と今日は生シラスを試しましたがこちらも同じように反応してくれました。餌を食べてから少し落ち着いたのか薄暗い中壁に張り付き水面まで泳いだりもしていました。しかし昼間は相変わらず潜りっぱなしで人に対しても無視を決め込んでいる状態です。(昼間覗き込んでも勿論、朝、残餌を取る為に網を入れても、水替えでサイフォンを突っ込んでも微動だにしません)自分の配慮のなさからこのような状態にさせてしまったのですがこの様な状態の子に何かしてあげられる事はないでしょうか?さらに時間が経てば日中もでてくるようになるのでしょうか。水質も各数値計ってみましたが濾過はしっかり機能しているようです。底に白い海砂を6〜7mm敷き、水換えは週に一回半分、90cm規格水槽で単独飼育です。濾過はレイシーの上部式濾過槽(中は珊瑚砂)を使用しています。将来先に飼育している個体と一緒にしたいのですが何か現状で改善すべき点や日中活動できるように何か方法があれば教えてください、お願いします。

A1059
 行動の異常には2つの原因が存在します。一つは環境的な要因、そしてもう一つはトラウマです。環境的な原因は飼育環境の不適や悪化、それに伴う疾患の発生などですが、今回の件ですと水槽内が明る過ぎるのかも知れません。トラウマは指摘される移動などのストレスの他、捕獲時などのショックや混泳魚に依る虐めなどが考えられます。但し夜は普通に行動し、餌も採っているわけですから、現状はただ環境に慣れていないだけだと思われます。砂を黒っぽいもの(海砂など)に切り替える・照明を落とすなどすれば気を良くしてくれるかもしれません。


Q1058:(23/Jul/2011) KYさん
 たびたびすみません、Q1056でアドバイスいただきましたKYです。バラムンディLates calcarifer の塩分濃度についてご意見をいただけないでしょうか。ショップに5~6cm程の幼魚が大量に入荷し、友人とともに飼育を考えています。この時期の個体の塩分濃度についてです。友人は半海水から始めるようなのですが私は自宅に海水水槽が多く、新規水槽の立ち上げに既に安定している海水水槽の濾過材と飼育水を利用しようと考えたのですが、この販売サイズ(5~6cm)の大きさのバラムンディは通常の海水の塩分濃度でも問題ないでしょうか。それともこの大きさで濃すぎるときついでしょうか。ほとんどのショップでは淡水でストックされているので不安です。また分布もかなり広いようですが地域ごとの差(幼魚期の塩分依存性など)はあるのでしょうか。(飼育予定の個体はインドバラムンディの名称で売られていました)管理法からもわからない事があるのでお願いします。『Lates属は量を食いますが、配合飼料等にはやや難色を示します。』とありますがこの文章の意味としては餌付きにくいということなのでしょうか?それとも配合飼料のみの飼育がよくないといった意味合いなのでしょうか。初歩的な疑問かもしれませんが・・・お願いします。

A1058
 本種は孵化(産卵)から1cmまでは海水域、その後汽水・そして上方の淡水域に移行する性質があります(現地では2〜3年50cmに達するくらいまで)。地域的な差異はありません。降海するのは繁殖に参加するようになってからなのです。こちらとしては現在のサイズであれば汽水・淡水での飼育管理を強く薦めます。但し、国際連合食糧農業機関(FAO)の本種養殖技術を見る限り、通しで海水での養殖が可能(問題ない)なように見受けられます(香港など)。餌の件は本属が捕食性が強く、孵化後から動く餌を食ってきた個体は配合飼料に餌付き難いという意味です。餌付いてしまえば単用で問題ありません。


Q1057:(10/Jul/2011) アリさん
 こんばんは、アリです。オヤニラミの飼育についてお願いします。コウライオヤニラミとオヤニラミの好むPHと水温について教えてください。特にコウライオヤニラミの現地の水を知りたいので教えて頂けないでしょうか。水温は一年中保温する場合どの範囲に設定するのが良いでしょうか?またオヤニラミ属は配合飼料だけで飼育は問題ないですか?よろしくお願いします。

A1057
 現地の詳細なデータを当方は持ち合わせていませんが、真性パーチ類(以前纏められていたPercidae・Percichthyidae・Perciliidae・Moronidae・Lateolabracidae)は特殊な要求をしません。淡水棲の魚種であればpH7.0±0.5、汽水棲の魚種であればpH7.5±0.5を目標にします。至適水温は18℃前後ですが、今は時期が時期ですので25℃を超えないように設定するとよいでしょう。配合飼料に餌付けばそれで十分です。


Q1056:(01/Jul/2011) KYさん
 こんばんは、KYです。またアドバイスをいただけないでしょうか。お願いします。90cm規格水槽でエーハイムの外部式と上部式濾過槽を連結して使用することを計画しています。業者に注文し、ポンプ室のない上部濾過槽を製作してもらったのですがこれに接続する外部式についてアドバイスをいただけないでしょうか?エーハイムの2217※が手軽なのですが、これで流量等が足りるのでしょうか。もうワンランク上のものを買うべきでしょうか。使用するのは海水水槽で上部濾過槽の大きさは88×30×21です。飼育魚は40cm位のウツボ1匹なのですが外部式はパワーが足りないとよく聞きますし、6リットルという濾材は90cm水槽で足りるのかも少々不安です。外部式の中には吸着濾過材を、上部には珊瑚砂を入れる予定でいます。この場合の太田さんの考える理想的な流量はどれくらいでしょうか?よろしくお願いします。※2217:濾過材の容量6リットル、ポンプ流量が50Hzで800L/hです。

A1056
 濾過槽の容量は現状(上部+外部)で十分です。更に飼育水が濾過材間をゆったりと通過するでしょうから、濾過の効果も上がる筈です(流れが早いと未処理でメイン水槽に水が戻る)。但し曝気が不足気味(バクテリアの活動にも酸素が要る)ですので、上部濾過槽内にエアーカーテンなどを仕込むとよいでしょう(これはメイン水槽の溶存酸素量を上げ、エーハイム側にも好気条件を提供)。ウツボ単独でしたら余り水流は必要ないです(そのための揚水量アップは不要)。その代わり上部式濾過槽の排水口にL字コックを取り付けて流れを工夫(濾過槽が手前であれば、水流を奥の角にぶつけるなど)・ストレーナーを底ぎりぎりに設置とすれば、全体に水が回り止水域が生じないので安心です。


Q1055:(14/Jun/2011) 小磯さん
 こんにちは、小磯です。前回は有り難うございました。またレッドフィンオスフロについて教えてください。雌雄についてなのですか、幼魚時から雌雄の区別はつくのでしょうか?4cm位の個体なのですがどちらかまったくわかりません。また、関係があるのかわからないのですが幼魚の尾鰭つけねの黒斑は全ての個体にあるのでしょうか?画像検索してみると成長した個体には斑のある個体とない個体がいるように思いますが性別に関係しているのでしょうか?混泳魚についても教えて頂けないでしょうか。ナマズ等の底ものと組み合わせたいのですがドラス、プレコ、ポリプテルス等でしたら問題無いのでしょうか。またプレコは苔取りでしたらどの種がグーラミィと適していますか?何度もすみませんがお願いします。

A1055
 幼魚のうちは無理です(ある程度成長した個体の背鰭後端の差が目安)。尾柄付近の黒斑は基本班でしょうから、これが消えた個体は婚姻色発色などで班が塗り潰された個体(すなわちオス個体)と考えられます。ポリプテルスは空気を吸いに浮上するので混泳相手として好ましくありません(つまりエアブレス系は全て)。能力面ではセルフィンプレコ(もしくはパイレーツ)、安全面ではアーマードプレコといったところです。何れにせよ混泳にはオスフロ(特に成長したオス個体)の行動(他の個体に対するもの)に十分注意が必要です。


Q1054:(09/Jun/2011) Azaiさん
 太田様、たびたびお世話になります。例のグリーンテラーホワイトシームですが、教えていただいたとおり両親と稚魚を同居させ、カラシンを取り出して120cm水槽で飼育しております。稚魚は一部少数のみ(といっても50匹ぐらい)45cm水槽でも別に飼育しています。ご指摘の通り本水槽のものの方が成長が早いようです。現在少し心配な状況なので、何度も恐縮ですがメールさせていただきました。まず、親があまり稚魚に関心を払わなくなりました。少し前までは群れから離れた個体を元に戻したりとかいがいしく世話をしていたのですが、今はほとんど無関心です。また、両親が昨日ケンカをしました。常にメスの方から仕掛け、オスはしぶしぶ相手になる感じで、口と口をかみ合って延々綱引きをしていました。力の強いオスに戦闘意思がないのでダメージはなく、そのままにしておいたところ今日はおさまっています。特に仲が良さそうにも見えませんが、メスがプレコを攻撃するとオスがへっぴり腰で加勢する(フリをする)など、オスがメスの機嫌をとろうとしている様子はあります)。この問題児のメスですが、再び婚姻色のように色が黒ずみ、発狂したような目つきになって、発情しているように見えます。餌食いも非常に激しく、ちょっと早すぎる気もしますが、また卵を産むつもりなのではないかと思います。その場合、今いる稚魚はどうなるのでしょうか?卵の敵とみなされて食べられてしまわないでしょうか?親魚と稚魚の離し時について、アドバイスをお願いします。現在稚魚の体長はまだ7〜8mmぐらいですが、自由に泳ぎ回り、体表のブチ模様なども確認できるようになってきました。現在のところ、全数近く生存しているように思われます。よろしくお願いいたします。

A1054
 ペアで世話をする魚種は役割分担が生じる事もあり、子供の世話と外敵を追い払うなど見張りの役にそれぞれ専念したりします。また、メス個体の発色は興奮状態にあるためですが、直ぐに繁殖に繋がるかどうかは判りません(数世代一緒の話は聞く)。子供に実害が無ければ特に問題はないと思いますが、メス個体を少し離してみてもいいかもしれません(産卵後の休養がてらに)。子供は当分(オス個体と)一緒で構いません(数カ月単位)が、孵化後2〜3週間も経てば親元から離しても問題無く育ちます。


Q1053:(04/Jun/2011) 小磯さん
 はじめまして、小磯といいます。90cm水槽から大型魚の飼育を初めたいと思い魚種をいろいろ見て探しています。古代魚管理法と分類のページを見てて悩んでいる魚はレッドフィンオスフロアロワナナイフです。アロワナナイフは成長が遅いとの事ですが最終的に90cm水槽だけで飼育しきれるのでしょうか?水槽内での最終的な大きさを教えてください。レッドフィンオスフロも同様に最終的な大きさの目安と混泳の難易度を教えて頂けないでしょうか。また雌雄で発色に差はでますか?よろしくお願いします。

A1053
 アロワナナイフは水槽内では最大60cmほどになります(現地では80cm)。従って暫くは90cm規格水槽で管理出来ますが、最終的には120×60×45cmの水槽が必要となります。RTオスフロ Osphronemus laticlavius は現地サイズ最大50cmということですから、水槽内では一回り小さい40cm前後(35〜45)でしょう(ゴラミィ種から換算)。本属はなりはでかくとも小型のグーラミィと性格は似ています。縄張り意識は強いですが、生活圏を侵害する事のない相手に対しては割と無関心です(家庭用水槽レベルであれば中層〜上層を遊泳する魚種は避けるのが無難)。動きが鈍いというのもポイントです。オス個体はメス個体よりも暗色(濃色)でコントラストの強い色彩となります。


Q1052:(03/Jun/2011) Azaiさん
 太田様、グリーンテラーホワイトシームのペアリングと繁殖についてお伺いしており、うまくいったらご報告しようと思っていたら早くもうまくいきました。実は出張で一週間ほど家をあけたため念のためセパレータで仕切っておいたのですが、帰宅すると稚魚が泳いでおりました。うじゃうじゃいまして、約7mmぐらいだと思います。今までセベラムなどが意図せず繁殖して勝手に育った経験はあるのですが、積極的に稚魚を残そうとしたことはなかったので、その方法をお聞きしたくメールしました。まず、現在の環境ですが、120cm水槽を真ん中で仕切ってあり、稚魚はオスの部屋にもメスの部屋にも別々にかたまって泳いでいます。オスの部屋にテトラやメチニスがおり、オスは怒って追い回しています。メス側は平和です。最初に飼育環境を決めたいのですが、以下の2点で迷っています。@稚魚をそのままにするか、新規に専用水槽を立ち上げるか?A稚魚をそのままにする場合、仕切りを外して両親で育てさせた方がよいか?B稚魚をそのままにする場合、親の気に障るカラシン類は取り出すべきか?次に、エサについてです。よくブラインシュリンプと言われますが、やったことがないので躊躇しています。人工飼料を指でつぶして与えたりというのではダメでしょうか?他にも良い餌の案があれば教えてください。あと、上とかぶりますが、もしこのまま120cmで飼育する場合は、底にいる稚魚に効果的に餌をいきわたらせる方法も教えていただければありがたいです。色々とまとまりのない質問で申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。

A1052
 カワスズメ類は親魚が稚魚を食ったりしない限り一緒にしておくべきです(生存率・成長率両面から)。現状ならば両親を一緒にしても問題は起きなそうですね(出来れば一緒に)。カラシンは外すべきでしょう(双方ストレスの塊になりかねない)。餌は配合飼料で構いません。(フレークやペレットなど)指で潰すだけでは思うように砕けませんから、すり鉢で摺ったほうが効率的です(稚魚期のみイトミミズを摺る人もいる)。市販のベビーフードも使い勝手が良いものです。給餌にはスポイトを使います。ブラインシュリンプを扱っているショップでしたら、長さ30cmくらいの安価なスポイトが売られていると思います。これで水に馴染ませた餌(濃さは食いで調節)を吸い上げ、稚魚のいる辺りにそっと吹きかけてやるのです。直ぐに覚えて寄って来るくらいになる筈です。


Q1051:(15/May/2011) さん
 汽水中で活動できるバクテリアの種類は限られていると思いますが、汽水の水槽中では、純淡水魚や海水魚等の飼育水槽のように、うまくバクテリアは増えてくれるものなのでしょうか?そもそもバクテリアは、水槽に入れた魚の体表や移動時の水、空気中(?)などに居ると聞きますが、そのようなところはどうなっているのでしょうか?市販のバクテリア液なるものは、バクテリアの種類数が限られているようですし、液中にはバクテリアそのものよりもそれ以外のもの(バクテリアの餌になるもの?など)の方が大半のようですが・・・(元からあまり信用していませんが)。それとも、汽水魚を飼育する際は、バクテリアよりも水変えをこまめに行うべきなのでしょうか?
次の二つ目の質問が、コイ科のマハシール(Tor putitora)についての質問ですが、この魚の学名にはどういった意味合いがあるのでしょうか?また、この魚を現在飼育中なのですが(現在単独飼育、勿論、成魚のサイズついてはよく知った上で飼育していますが)、この魚の「水槽内」での飼育についてはどう思われますか?

A1051
 汽水域では耐塩性のあるバクテリアがその役を担います。飼育水槽ではこれの好気性のもののみ活用するので、安定するのに時間がかかります。安定するまでは水換えに依る強制的な水質維持が必要です。トル属の学名は本種(通常本属全体)を示すインド・スリランカなどの方言により構成されています(他属から編入された魚種などは勿論異なる)。Torはインドのラングプリ、putitora(=putitor)はインドのゴアルパラに於ける呼び名です。本種は現地で養殖もされているものですから、水槽内飼育にも特に問題はないでしょう。

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