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Q110:(05/27/99) Tuzinoさん
 90cm水槽でブラックピラニア(14cm)を飼っているのですが、時々、金魚をあげたときに「噛み付いただけで捨てている」場合があります。これはどういうことなのでしょうか?また、夜に活発に動き回っているので、夜行性なのでしょうか?PHは、6,8 蛍光灯の点灯時間は7時〜5時です。ちなみにこのページは、「楽しい熱帯魚2月号」で見つけました。

A110:単独飼育では競争相手がいない為、無理に採餌する必要も無い事、弱いもの虐めが好きな事からよく見られる光景です。大して気にする必要も有りませんが、水の汚れには直結するので、少々量をセーブしてもいいかもしれません(痩せたりしていない場合)。もし毎回噛み捨てるだけでしたら、餌(金魚)に飽きている可能性も有るので、種類を変えてみて下さい。
 ピラニアは人に慣れ難い個体も多く、人のいる環境に馴染むのに時間がかかります(生涯慣れないものもいます)。昼間は人影に緊張してじっとしている分、夜間に活動の重点を置いている可能性があります。また、単独性のピラニアの類は、どのような広い水槽に入れても、何時の間にか定位置を決めてじっとしている事が多いものです。深夜に懐中電灯で照らしても、ピラニアの類は大抵ボサッとしている(寝ているとも言えます)事が多いので、人の気配に反応している場合も有るでしょう。


事後報告:(05/29/99) Takahashiさん
 先月、シルバーアロワナの餌食いの事でお世話になった高橋です。食欲がなくなってきて、背鰭が薄くなった感じでどうなることかと心配していました、栄養失調で死ぬんじゃないかと?
 先々週位に魚のお尻あたりから赤い突起状の物が出ていてこれはもう病気にかかってしまったものかと、翌日、なんとびっくり水槽の底に真っ赤なものが、イクラの2倍くらいのが100個くらい産んでいたんです。そのために魚の体が貧弱になったんでしょうか。それよりよくこんなにお腹に入っていたかと驚きでした。
それからは魚が変わったように餌に飛びついて来るようになりました。こういう古代魚の産卵時期とかはあるんでしょうか?水が汚れるのでみんなすくい取ったんですが、なんだか網で我が子をすくい取られるの見てるみたいでかわいそうでした。

管理人より:いやはや久々に凄いお話です。古代魚の繁殖に関しては、ほぼ絶望的な我が国の鑑賞魚事情ですが、初めから諦めてはいけないという例と受け留めましょう(私もマイナス思考が強すぎるようです)。
 シルバーアロワナはペアを組むので、先ずはお相手探しと水槽の広さです。矢張り資金繰りや住宅事情が最大の難関かもしれません。ちなみにアロワナ類はマウスブルーダーなので、産み捨てはある意味緊急事態です。


Q109:(05/27/99) 小林さん
 はじめまして。小林と申します。熱帯魚を飼い始めて3ヶ月という超初心者ですが、太田様のHPを知って以来、たびたび訪れております。専門的でありながら、それでいて解りやすい解説のこのHPはとても参考になります。古代魚に関する質問の多いこのHPに恐縮ですが、エンゼルフィッシュの病気(かどうかもわかりません)についての質問です。
 3週間ほど前に、スカラレエンゼルのワイルド物を導入したのですが、このスカラレが時々流木や水草に体をこすりつけるような仕草を見せます。巷の飼育書などには、魚のこうした行為は病気の兆候と書かれていますが、具体的な病名にまで言及したものは目にしたことがありません。問題のスカラレには外見上の異常は見当たらず、餌もよく食べます。このまま放っておいても大丈夫でしょうか。現在の水槽の状況は以下のとおりですが、設備・管理面でもいくつか質問がありますので、あわせて教えてください。よろしくお願いします。
 水槽の状況
水槽(60×30×36)、上部式フィルター(シポラックスと麦飯石とウールマットを使用、ろか槽にPH安定剤を入れている)、エアレーション添加、ライト(18W一灯、7:00より20:00まで点灯)、底砂(麦飯石)、流木(1つ)と水草(アヌビアスナナ2束)、水温は26〜27℃、PHは6.5〜7.0(だと思う、試薬式なので小数点以下までは・・・・)、アンモニア・亜硝酸とも正常値(硝酸塩は測っていない)、換水は週一回1/4程度(汲み置き水にて)、この水槽にエンゼル7匹(500円玉大が5匹、それより一回り大きいのが2匹、いづれも改良品種)、問題のスカラレエンゼル1匹(ワイルド物で10cm程度、こいつだけが飛び抜けて大きい)、赤コリドラス10匹を飼育。
@底砂に麦飯石というのは、セッティングしてしまった後で一般的でない(飼育書では事例を見たことがない)ような気がしているのですが、大磯などに変えた方がいいでしょうか。
Aここ2週間ほど、苔の発生するペースが速くなってきたのですが、これは何が原因でしょうか。飼育を始めて1ヶ月くらいは、ほとんど苔が発生しませんでした。
B問題のスカラレは水槽内で飛び抜けて体が大きいのですが、こいつが他のエンゼルを攻撃します。普段はあまりやらないのですが、餌を与えると非常に攻撃的になります。とりあえず、他のエンゼルも負けずに餌に食いついていますので心配はしていないのですが、やはり別居させた方がいいのでしょうか。
Cエンゼルのえさ食いが何となく悪いと思った時にPHを測定してみると、決まって酸性(PH6.0以下)に傾いています。PH安定剤の効き目が切れるとたちまち酸性に傾いていくようです。かといって2日に1回とかの頻繁な換水もためらわれます(PHと同時にアンモニアと亜硝酸を測定すると、試薬では「理想的な水質」を示している)。PH安定剤など基本的に使いたくないのですが、水槽の状況から見て、酸性に傾く原因が思い当たるようでしたら教えてください(底砂の麦飯石のせいでしょうか。それとも流木?飼育魚が多すぎる?)。実は恥かしながら、エンゼルの飼育を始めて最初の1ヶ月のうちに5匹を死なせてしまいました。それらのエンゼルはどれも、急にえさを食べなくなる、ヒレが解けたようになる、尾びれを閉じる、ヒレが白く濁るなどの症状を呈していたため、尾ぐされ病だと思い、薬浴(グリーンF)を施しましたが結局助かりませんでした。今になって考えてみると、飼育水の酸性状態(エンゼルが毎日のように死んでいくので慌てて測定してみたら5.0くらいでした)が原因だったように思います(あの頃はアンモニアも亜硝酸も測定していなかったので、それらが異常値だった可能性もありますが)。その後、PH安定剤(7.0に維持する)を使用してみたところ、エンゼルが死ななくなり、過去2ヶ月は1匹も落ちていません。そんな訳で飼育水の酸性化が一番気になるのですが、他にもっと注意するべき項目があったのでしょうか。
 以上、長々と申し訳ありません。ご回答をよろしくお願いします。

A109:体を擦り付けるという行為は、矢張り普通では有りません。前兆なだけに、はっきり言って何(どのような病気)が出るかわからないのですが、かゆがっているという事で肌荒れ(勿論強い酸性も、粘膜・真皮を侵食します)・寄生虫の2つが考えられます。毎日よく観察して、充血・潰瘍・付着物等の出現が無いか確認して下さい。肌荒れの場合、水カビなどの二次感染も引き起こします。
 先ずは徹底した水質改善が急務です。水質改良剤は、直ちに水槽がいじれない場合などの、補助的な使用に限定すべきで、常用しては決して良い結果になりません。先ずは水質改善により、良いpH7.0の飼育水に持っていきます。水質改善とは第一に水替え、第二に濾過槽の充実です。水替えの基本・週一回1/3程度とはあくまでも目安です。飼育条件は各水槽により異なるので、自分の水槽の水質悪化度をしっかり把握し、それに見合ったサイクルを作らなくてはなりません。期間は2週間ほどを当て、pH測定によりサイクルを決めます。
@通常のサイクルの水替え前のpHを測定
A水替え後1時間のpHを測定
B餌やり後1時間のpHを測定
C翌日同時刻のpHを測定
D翌々日同時刻のpHを測定
E下限をpH6.5とし、その値に達するまで同時刻のpHを測定
FpH6.5になった時点で水替え、@より繰り返す
 この測定結果から水質悪化度を割り出し、危険でない水質の維持に必要な水替え周期を設定します。周期を割り出したら、出来れば次は濾過槽の改良です(今回は見送っても構いません)。先ず濾過槽選びのポイントは、濾過材でなく濾過槽容量です。ここを間違えないで下さい。どんなに高価な濾過材を使用しても、絶対量が少なくては何の意味も有りません。ですからお金をかけるのは濾過槽本体に、濾過材は大磯砂だって何の問題も有りません(重量の問題のみ生じますが)。
 各質問に付いてですが、先ず麦飯石の使用に付いて。高価な石ですが、貴方が見ていて綺麗と思うなら別に構いません。但し尖っているので、暴れた際に怪我は必至です。苔の発生は硝酸塩濃度に比例します。これからも水替えは絶対不可欠です。シクリッドは喧嘩好きな為、他の個体が虐められるようなら離した方が得策です。いずれ他の個体も大きくなるので、そうしたら大きな水槽を用意してやり、再び混泳させると良いでしょう。最後の質問に関しては、初めに述べた理由と対策で答えになると思います。付け加えるならば、水質の悪化要因は複合的です(理由は全て記述済みです)。


Q108:(05/27/99) Takayuki Yamazakiさん
 はじめまして、私は、見様見真似で熱帯魚を初め、6ヶ月が経過した者です。常識的な事も何も解かりませんので、良いアドバイスを御願い致します。
 最近、黒ゴケで困っています。。。。。。60の水槽に、レインボーとネオンテトラを35匹程飼っています。以前は、流木に黒いコケが付着してしまうので、お店で薦められた薬を買ってきて吹き付けていました。(塗り付けると黒→赤→白に変わる液状の薬最後にはエビが食べてくれるという物)最近は、下に敷く石(現在は白い砂利を使用中)にも現れはじめ見た目にも汚く非常に困っています。どうすれば良いのでしょうか?発生を防ぐ方法、また現在の黒コケ除去する方法が御分かりになれば教えて下さい。宜しくお願い致します。

A108:黒色の苔は通常2種類有り、どちらかメールからは判断できませんが、参考になると思うので両方取り上げます。
 べったりしたジャム・寒天様の苔は藍藻です。水槽壁面・流木・砂利の上等、所構わず蔓延ります。特徴は触るとぺろりと剥げる事です。発生原因は水の古化・老廃物の蓄積(濾過槽・底砂に)の2点です。水替え頻度をあげ、その際必ずサイフォンで底砂に溜まったヘドロを吸い出します。上部濾過槽でしたらウールの洗浄を徹底し、下の生物濾過材の目詰まりを解消します。根気良く続けて下さい。
 ふさふさとした刷毛状のものは、魚体や流木に付着してくるトラベラーです。硬い基盤に固着するので、先ず流木・アクセサリー・濾過槽立ち上がりパイプ等に現れます。放っておくと大磯一粒一粒にまで蔓延り、手におえなくなります。暗いところでは成長できないので、時々(水替え毎)砂をかき回し、流木などはひっくり返してやります。パイプなどに付着したものは、見つけ次第三角定規でこそぎ落とします。水槽壁面は突発的に現れる事は少なく、大抵珪藻(茶)→緑藻(緑)と放っておいたところに出現します。水槽壁面はまめに掃除しておきましょう。
 両苔とも殆どの苔食いが敬遠しますが、ヤマトヌマエビが刷毛状苔の予防にやや役立ちます。プレコ(タイガーなどが良)も喜んで食う事は有りませんが予防に使える他、千切る事は千切るので、濾過槽に集める事が出来ます。他にはオトシンクルスなどが有効です。どちらにしても先ず貴方の手で、苔を完全に除去した後で効果が出ます。


Q107:(05/26/99) 奈良野雄一さん
 度々質問してしまってすみません。
 私の飼育している紅尾金龍がこの二、三日食欲が減退してしまったのです。捕食意欲はあるみたいなのですが、いつもより、口の中にモゴモゴしている時間が長かったりしてあまり食が進まないみたいです。アロワナの拒食というのは過背金龍などはよくあると聞いたことがあるのですが、ご指導宜しくおねがいします。水槽120*60*60、体長45センチ3才弱、PH7、2、同居のエンドリケリーは食欲旺盛です。餌は冷凍エビとジャイアントミ¬ルワ¬ムを週六日です。

A107:エビ・ミールワームとも食い飽き度で頂上決戦が行なえるくらいですから、メニューをバラエティに富ませる事が効果的です。小魚を与えるのが最も手っ取り早いのですが(アジア・オセアニアのアロワナは、南米産アロワナよりも魚食性が強いです)。魚を与えない場合は、先ずコオロギが入手も容易です。また、冷凍餌は非常に様々な種類が出回っており、絶対に食わない(食わせてはいけない)貝類などを除いた種類で、兎に角機嫌をとってみて下さい(食い付くならば、ディスカスハンバーグだって構いません)。一回に与える種類も増やします(つまり3種以上)。最も与えたい餌・好まない餌から順に与えます。食い飽きを起こした餌はエンドリケリーが食いきる程度の量に控え、アロワナには新しい餌を中心に与えましょう。ある程度成長した個体には、量をセーブする事も必要です(毎回満腹にしない)。
 アジアアロワナの拒食は単独で大事に飼育する為、水槽内で競争の無い事が最大の原因です。今回の場合、エンドリケリーが全く気に障らないのでしょう。また、アロワナ類の場合は、稚魚・若魚の内に配合飼料に餌付けると拒食知らずになります。
 最後に、単純な拒食であればいずれ回復しますが、他の外的要因も考えられない事も有りませんから、身体を打った跡が無いかなど、よく注意して観察して下さい。


Q106:(05/26/99) みかさん
 こんにちは、太田さん、みかと申します。はじめまして。HP、楽しく、というか、うわー大変だ頑張らねばといった感じで読ませていただきました。
 90センチ水槽を友人から譲り受けたのでミネソタの魚を飼ってみようと思い立ち、週末に釣りに行ってきまして、サンフィッシュとパーチとカワカマス(Sauger)が釣れました。そこでいろいろ検索し太田さんのサイトに巡り合えたのですが、惜しくも工事中の魚・・・。釣具屋で買って来た小魚を一緒に水槽に入れてあります。パーチはそれを食べているのですが、サンフィッシュは小魚も、金魚のえさも食べませんでした。釣具屋でみみずを買ってくるのが良いのでしょうか? 釣った時はビニールのミミズ型したパワーベイトを使いました。
 うちには金魚もいます。金魚は丈夫ですね、これといった世話もしていませんが、元気にしています。混泳させているのは自分で飼っているのに名前の正確なスペルがわからないという(情けなくてすみません)ピカソマスという口が吸盤の魚です。ご存知なら日本での呼び名を教えていただけるとうれしいです。
 それからカタツムリがたくさん。またも自分で飼っているのにどういう種類なのか把握していません。(お恥ずかしいです)金色で目が赤く丸い形で直径が2センチから小さいのは5ミリぐらいのが40匹ぐらいいます。友人から、いつのまにかすごく増えてしまったのでもらって欲しいというのでいただいてきました。すごくかわいいです。それから平らで黒と白のしましまのやつ、直径は三センチが二匹と五センチが一匹です。これもその友人からいただきました。たまごが水草に産み付けれているのですが、どうなるやらです。友人がいうには、どうすればいいのかわからずそのままにしておいたら増え過ぎたということです。カタツムリは孵化してすぐに殻があるわけではなくて、プランクトンみたいな状態で成長してある程度の期間が経ってから殻を背負うようになると聞いたのですが、どのくらいの期間なのでしょうか? また、このカタツムリの種類も、ご存知でしたら教えてください。
 ほかにサンショウウオの幼生なのか、アホロートルなのかわからない両棲類がうちにいます。外鰓がいきなり小さくなって脱皮したのですが、これはサンショウウオに変態するということなのでしょうか? ああ、またもこのフレーズを使わせていただきます。ご存知でしたら教えてくださいませ〜。
 太田さんのHPはとても専門的で水槽の生き物の立場に立っており、熱意と根の入れようが伝わってきました。よくわからずに飼っている自分でしたが、なんだかいろいろ知りたくなってきました。子供電話相談室(TBSラジオ)並みの質問ですが、お答えいただけるとうれしいです。では!

A106:さて、順番に行きます。Sauger"Stizostedion canadense"はスズキ目スズキ科の魚種で、カワカマス(サケ目カワカマス科)"Esox spp."とは異なります。サンフィッシュは14種ほどあり、我が国ではバス(いわゆるブラックバスの仲間ですね)10〜11種・クラッピー9種と、根本的に異なるピグミーサンフィッシュ(ダツ・メダカに近縁)をも纏め、サンフィッシュと呼称する事が多いです。パーチは恐らくイエローパーチ"Perca flavescens"でしょう。折角米国在住なのですから、そちらの書籍を利用しない手は有りません。種類はThe Peterson field guide series 42 Freshwater Fishesが完全です。図書館で探して下さい。サンフィッシュの餌ですが、なれればなんでもがっつくものの、自然界では魚の卵・ぼうふら等の細かな餌を専食しているようなので、食い付くまでは細かな餌を試して下さい。
 正しいスペルはplecostomus、通称プレコというナマズです。英名はSucker catfish(吸い付きナマズ)です。
 カタツムリは有肺ですから、水槽内のものはそう呼びません。種類に付いてはゴールデンアップルスネール、ラムズホーンがそれにあたりそうです。幼生はトロコフォラ・ステージという段階が貝殻を背負わない状態です。期間までは分かりませんが、カタツムリのハッチが15〜30日なので、そんなものではないでしょうか。
 サンショウウオ・イモリなどの有尾類も、カエルなどと同じおたまじゃくしの期間を過ごします。この際サンショウウオの幼生は、外鰓が飛び出しています。これは陸に上がる段階で消滅します。


Q105:(05/26/99) SNOWIEさん
 こんにちは。いつも質問への解答ありがとうございます。SNOWIEです。度々で恐縮なのですがまた二つほど質問させてください。
 ひとつめはまたコリドラスについてなのですが、ウチで飼っているパンクが最近元気がありません。3日ほど前から水槽中層で泳ぐ様子が見られ、具合が悪そうなのでトリートメント水槽に移しました。(とりあえずグリーンFを入れてみました。)外見上問題はなく、トリートメント水槽内では、比較的じっとしているのですが、エサを食べてくれません。時々泳ぐ様子も弱々しい感じがします。本では、コリドラス購入時の注意などとして、エレガンスグループ以外では中層を泳いでいる個体は避けた方がよい、などと書いてあるのですが、それが何が原因で、どうすれば良化するかまでは言及していません。前にも同じような状態になってしまったパンクを死なせてしまったことがあり、何とかしてあげたいのですが方法がわかりません。他のコリドラスたちはとても元気なのですが・・・。
 もう一点は妻が実家で飼っているヤマトヌマエビが卵を持ちました。ヤマトヌマエビの繁殖は難しいと聞いたことがあります。妻はせっかく卵を産んだのだからなんとかしてあげたいと申しておりますが、何かアドバイスをいただけたら幸いです。ちなみにこちらの水槽は熱帯魚ではなく、タナゴ、ドジョウ、カワニナが同居しています。よろしくお願いします。

A105:取り敢えずトリートメントタンク内で水替えを励行し、餌には冷凍のブラインシュリンプなどの体力が付くものを与えてみて、気長に見てやって下さい。餌を採らないうちは薬浴もやむを得ませんが、ナマズ類は薬品に弱い為、薄めに処方します(逆に付着物・充血等が見られるようでしたら、薬浴は必ず行なって下さい)。
 中層を泳いでいるといえば聞こえはよいのですが、実際は漂っているだけです。へろへろのコリドラスは中層を漂ったり、水面に鼻上げしたままといった奇行を見せ、通常回復しません。原因は病原菌・自家(自分達の意味です)中毒(コリドラスは棘より猛毒を出すので、輸送の際は単独が薦められます。特に複数ぎっしりの海外からの輸送では、淡水エイの場合よりも過酷です)があり、手におえるものでは有りません。購入後に元気だったものが上記の症状を呈した場合は、病気の可能性が大です(寄生虫も含みます)。しかし購入後一週間以内で、なおかつ放した時から元気が無かったならば、自家中毒も考えられます。勿論両原因を併発している可能性も有ります。
 ヤマトヌマエビですが、Q101にも示した通り海水が必要なため、諦めた方がよいでしょう。


Q104:(05/26/99) 太田さん
 こんにちは、太田です。今回はサイズの大きいメールで申し訳ありません。このポリプの病気は報告例も少ないようですので、今回の私のポリプの症例が、今後何かの参考になればと思いまして、デジカメ画像をお送りします。薬浴を始めてからの簡単なメモも残していますので、いづれまた報告します。どうか、治療の成功例として報告できることを願っていますが・・・。
 今日はうちわのように広がる尾びれの骨格部に、鱗にできたものと同様のできものを発見しました。どうやらこの病気、鱗だけの症状ではないようです。また、体側の湿疹の表面に水カビのようなものがまとわりついているのが観察できました。
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A104:着色が強いのが気になりますが、エピスティリス(もしくはその類似生物。書物には白色と有りますが、私がよくショップで見かけたものは黄色で、重症になるとペンキを振ったようになるので、ペンキ病と呼んでいました。特にドラス・シノドンティスに多発し、体力の落ちた個体・小型種は死に至ります)と思われます。写真を見る限りでは中から吹き出したものではなく、張り付いているものが徐々に食い込んでいるようですので。病原体は釣鐘虫という原生動物で、よく見るとふさふさとしている事から、これが水カビにも見えると思われます。寄生部位は体表・鰭を問いません。直接魚体を虫食むのではなく、棲み家にしているだけなのですが、そこから壊死(鱗の無いナマズなどはケロイド様)を起こす上、2次感染を引き起こす事も有ります。大変な伝染性を示します。
 薬浴しかありませんが、即効性は有りません。個体に体力の有るもののみ、ある日突然ぺろりと剥げて消滅します。ショップからの導入が無い限り、再発は有りません。


Q103:(05/24/99) 太田さん
 ポリプテルスにおできのようなものが出来た件でお世話になった太田です。その後、まめな換水を続けていたところ、いったん、治ってきたかに見えたのですが、そのあと急激に症状が進行し始めました。広範囲に湿疹が広がってきたのです。どうも湿疹のように見える部分は、鱗が張れあがって橙色にふやけてしまっている感じです。薬はぜひとも使いたくないと思っていましたが、症状が悪化し始めたことから、やむを得ず、薬浴を始めました。アドバイスのとおり、薄めにということで、規定量の1/3のグリーンFゴールドで薬浴中です。現在4日が経過しましたが、まだ、改善の兆しはなく、若干悪化してきているようにもみえます。
 また変化がありましたら連絡します。

A103:前回申し上げたように、ポリプテルスの場合はガノイン下に病巣が出た場合、治療は非常に困難になります。薬浴もいた仕方ありません。また、改善が見られない場合、最終手段として薬剤を病巣部に直接摺り込む方法も取る必要があります。但し確実に病巣に作用する反面、個体に大変なストレスが加わる為、実地するかどうかは慎重に判断して下さい。


Q102:(05/24/99) 山田直人さん
 何度かピラニアについて質問させて頂いたものです。私がピラニアを飼い始めたのは、去年の10月位からです、今までいろいろなアドバイスを頂きながら、今日まで無事に育てる事が出来ました、有り難う御座います。
 今回、質問させて頂きたいのは、水温についてです。
現在まで、60cm×30cm×36cmと60cm×45cm×45cmの水槽共に27℃の水温にて飼育してきました、設置環境として直射日光が当たる事はないのですが、風通しが悪く、室温の上昇が激しい環境ではあります。今回、夏を初体験する訳ですが、最近の天候(気温)でも水温が30℃になってしまいます。
このまま、本格的に夏を迎えると水温の上昇は間違えなく上がる事が見受けられ心配でしょうがありません。
先日、近所のペットショップに行った時に相談をしたところ、ペットボトルに水をいれて凍らせたものを水槽内に浮かべる方法があると言っていました。これがとても良い方法とは思えないのですが・・・照明時間の短縮も勧められました。(現在10時から23時の点灯 40w×2灯)当然、私は勤め人の為、一日中、無人の部屋をクーラーをかけっぱなしでいられる訳でもなく困っています。生き餌用の水槽などもあるのですが、30cm水槽の為それこそ、水温が何度になっているか分かったもんではありません。(金魚しかいれていないので温度計はいれていません)一般的にこのような場合はどのような対応方法があるのでしょうかアドバイスください、宜しくお願いします。
 ※前回の問題点だった、水ミミズは水替えと水槽内の徹底清掃にて撃退?(今だに多少は見受けられるんですよ・・)前回よりはかなり減ったようです。
 ※2匹を入れたピラニア水槽では、すでに喧嘩が始まりました・・・やはりもう一つ水槽が必要なのか、ちょっと悩んでしまいます。

A102:水温対策は日本では毎年訪れる頭痛の種で、保温機具で水温を一定に出来る冬に比べ、魚の生死に関わる事態は夏になります。高温の直撃は勿論、水温の上昇に伴い、溶存酸素量が低下する事も危険因子と考えられます。
 クーラーを使用せずに水温を押さえる方法として、気化熱の利用と熱源の排除が考えられます。気化熱の利用は上部濾過装置の蓋を開放する・硝子蓋を取り去るの2点が有ります。非常に有効なのですが、問題は大量の湿気を発散する事で、通風が悪いと臭いが篭ったりかびたりしてしまいます。酸欠防止・気化熱利用の効率アップには、エアーカーテンを利用します。但しピラニアはチューブを食い千切る恐れが有るので、ポンプは必ず水槽より上に配置・固定し、チューブは最短に押さえ、遊ばせてはいけません。熱源の除去はずばり蛍光灯の消灯です。タイマー(出来ればon・offを日に2回設定できるもの)を利用し、午前10時から午後6時までをoffにします(点灯設定は気温の低い午前6時から10時までにします。1回設定型であれば、帰宅時に再点灯し、就寝時に手動で消灯)。蛍光灯を水槽から離すグッズが販売されています。単純に蛍光灯を持ち上げ、熱源を離すと同時に通風を良くするものです。ペットボトルの使用についてですが、その分の飼育水が減る(酸素量・遊泳空間の圧迫)上、急激な水温変化が目に見えますので(容量的に変化ないなら逆に無意味)、止めた方が無難です。
 実は通常、上記の方法で対策は“充分”です。高温に弱いとされる海水魚も、キイロハギ・クマノミクラスの魚種であれば、濾過槽の蓋開放・消灯の併用で乗り切れるものなのです。それより問題は、ピラニアの喧嘩の方であると私は考えます。出来たら単独の管理がよいでしょう。


Q101:(05/18/99) SEIJIさん
 はじめまして。ヤマトヌマエビについて質問があります.90cm水槽で十数匹飼っているうちの2匹がお腹に卵をもっています。しかし、本などで調べてみてもヤマトヌマエビの繁殖は無理と書いてあります.もしそうだとすると、この卵は自然に無くなるのでしょうか?卵を見つけて、2週間ぐらいたっています.
 もうひとつコリドラスについて質問があります。何回か卵を産みましたが全部4,5日すると白いカビのようなものが出てきて、だめになってしまいます.どうすればよいのですか?よろしくお願いします。

A101:ヤマトヌマエビの幼生は降海性で、海水で生育します。従って(淡水)水槽内での繁殖は望めません。卵はいずれ消失します。
 コリドラスの卵ですが、無精卵の可能性が高いです。雄が居ない・雄が未熟・雄に何らかの支障がある為で、雄個体(見分けがつかなければより多数)を追加します。

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