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第2倉庫
(Q20〜Q11)



Q20:(11/07/'98)植村泰三さん
さっきのメールで質問し忘れたことがあるので申し訳ないのですが教えてください。蛍光灯についてなのですが一日の点灯時間はどのくらいが目安なのかおしえてください。

A20:魚のみなら8時間、水草が有れば13時間を目安にするとよいでしょう。この場合、光量が強いからといって、点灯時間を少な目にしてよいわけでは有りません。キーパーの都合でいい加減にするよりは、タイマーで調節した方が得策です。


Q19:(11/07/'98)植村泰三さん
 ご丁寧な回答を有難うございました。とても参考になりました。ところで回答のなかにあった蛍光灯について質問があるのですが、お店ではシングルとダブルというのがあるのですがやはりダブルの方が良いのでしょうか。光量は多いほうが良いのでしょうか。あとお店でセネガルスを見つけたのですが、そのセネガルスは黄土色をしていてゴールドという名前で売られていました。セネガルスよりは若干値段が高かったです。普通のセネガルスとは何か違いがあるのでしょうか。セネガルスと同じ飼育法で飼えますか?是非教えて下さい。
 最後にもうひとつ質問があるのですが今水槽にはポリプテルス・デルヘジィとブラントノーズガーを飼っているのですがブラントノーズガーがクリルとメダカしか食べてくれないのです。クリルはあまりよくないしメダカとかの生餌もよくないと言われておりましたが他に何か食べるでしょうか。それともこれらの餌で良いのでしょうか。ちなみにアカムシにもナマズ用の餌にもみむきもしませんでした。連続で質問して本当に申し訳ありません。では。

A19:蛍光灯ですが、光量が多いに超した事は有りません。但し夏季の水温上昇には何かしら対策が必要になる上、シングル2本よりもダブル1本の方が通常高価に付きます。水槽の上面が広く開いていればシングル2本でよいのですが、狭い場合はダブルにするか、シングルで間に合わせるかしなくてはならないでしょう。
 セネガルスは養殖が非常に盛んに行われており、中にはプラチナやゴールド、シルバーなどといった色彩変異個体もよく見られるようになりました。種類的にはセネガルスなので、飼育に関しては全く問題ありません。
 前回はポリプテルスの質問という事で、餌に関してもポリプテルス用に回答を出しました。ブラントノーズガーはポリプテルスと異なり、餌に関する認識が変わります。魚食性に偏向した種は、生きた魚を与えない飼育が無理な場合が多いのです。そのような傾向の有るクロコダイルフィッシュ、リーフフィッシュなどにはメダカやグッピーの稚魚を与えて育てます。彼等が幾らこうした小魚を食った所で、先ず肥満に陥る事はそう有りませんし、悪食ではない為(悪食な魚喰性種とは、ダトニオイデスやガーパイク、ピラニア等で、生きた魚など与える必要は全く有りません)、ある程度の量を食うと、採餌を自発的に止めてしまいます。ブラントノーズガーやハイドロシナスガーはカラシンの仲間ですが、ファーゴのように配合飼料に馴れ難い種です。不可能では有りませんが、メダカなどが定期的に入手できる環境でしたら、無理に配合飼料に餌付かせる必要はないでしょう。20cmの個体ならばメダカを日に5匹も与えればよく(勿論もっと与えても支障有りません)、終生調子良く管理できる筈です。
 クリルは全く餌を取らない個体にのみ使用し、他の餌に餌付いたら取りやめます。但しすぐに酸化してしまうので、クリル:他の餌=1以下:5位の割合で与え、使い切ってしまいましょう。
 連続質問は大歓迎です。理解できるまでどうぞ。


Q18:(11/06/'98)植村泰三さん
 はじめまして、自分は植村泰三というものです。以前ポリプテルスの飼育法がわからず困っていた時に検索してこのホームページを見つけました。とてもわかり易く、すごく参考になっています。そこで、今回はポリプテルスについて質問したいと思います。今、家で飼っているのはデルヘッジーとブラントノーズガーです。それぞれ20p弱の大きさでで巾60p、奥行29p、高さ36pの水槽で飼っております。底面フィルターを使用していて中に土管(陶器)が入っています。蛍光灯はありません。
 ●まず餌についてご質問したいと思います。飼い始めた当初は餌をやりすぎて水を悪化させてしまったので、今は餌をやった次の日は餌をやらない、つまり一日おきに餌をやっているのですがこの辺がよくわからないのです。本にはよく小さいときはできるだけ食べさせたほうがよいと書いてあるし(あまり食べさせないとよくないらしいのですが……)店のおじさんも毎日やったほうがいいと言っていました。でもやりすぎると当然水は悪化するし脂肪がたまりそうだし……。ちなみに一日で与える量は冷凍アカムシをはんかけら、ナマズ用の人工飼料を2,3粒ぐらいです。やりすぎでしょうか。
 質問1・どのくらいの頻度で餌を与えたらよいか(毎日与えたほうが良いのか、それとも何日かあけたほうが良いの か、できれば幼魚から成魚までくわしく御願いします)。
 質問2・餌は前述したとおりでよいのか。ドジョウは与えてよいのでしょうか。(おすすめできる餌があったら是非教えてください。)
 質問3・一回で与える量はどれぐらいがよいのでしょうか(お腹がふくれるくらいでよいのでしょうか)
 ●次に混泳について質問したいと思います。もう少し種類を増やしたいのですが何匹ぐらい入れたほうがよいでしょうか。本を読んだらある程度過密状態にした方がよいと書いてあったのですがその通りなのでしょうか。家には60pの標準水槽しか大きい水槽はありません。45pなら2本あります。ちなみに飼うつもりの種類はデルヘッジー、パルマス、セネガルスの3種です。組み合わせては行けない種類とか教え
て下さい。
 ●最後に新しい水槽について教えてください。来年の4,5月ごろに120pの水槽を購入する予定ですが濾過はどのようなものがよいのでしょうか。店の人には上部フィルターと外部式のフィルターを組み合わせると良いと聞いたのですが実際のところはどうなのでしょうか。是非教えて下さい。
 長くなってしまって本当に申し訳ありません。今のところデルヘッジーもガーも元気です。ではさようなら。

A18:片っ端からいきます。蛍光燈は必ずつけて下さい。信じられないような病原体・害虫が発生します。
 餌ですが、毎日与えます。単独飼育でしたらかんがえものですが、混泳させているのならば、攻撃し合う事をまず避ける必要が有ります。デルヘジィはポリプテルス小型種中でも、狂暴さでは突出した存在です(他の小型ポリプテルスは丸顔ですが、本種のみ下顎の突出したビキールタイプです)。飲めるサイズの魚種は勿論、相手が咥える事が出来るサイズなら、無理をしてでも挑みかかっていくほどです。先ずデルヘジィをいつも満腹にしておかなくてはなりません。その際に与える餌の種類を、ある程度考慮します。肥満には浮く餌で対処します。つまり水面まで泳がせるのです。栄養素が偏り、脂肪分も多いクリルは避け、ドロミン等のペレットを与えます。食い切る量与えて構いません。赤虫は他の生餌に比べ、水を汚しませんから、これも食い切る量与えて下さい。恐らくひかりクレストでしょうが、これはポリプテルスが非常に好みますが、運動も余りせず、魚油を多く含むので、おやつ程度にしましょう。生きた小魚・冷凍公魚などを与えなければ、肥満は気にするほどになりません。この条件下で水質が悪化する場合、基本的に濾過システムに問題が有ります。底面濾過槽は水替え頻度を押さえての管理に有効で、適合魚種はテトラなどの小型魚です。大喰らいで大形になる種には上部濾過槽を用い、毎週1/2の水替えで水質を維持します。
 ドジョウの件ですが、水槽内は慢性的な運動不足となる為、兎に角餌に脂肪分を多く含む餌を与えてはなりません。混泳にも支障が出るので、生きた魚は与えない方が賢明です。赤虫と配合飼料の併用で、飼育には全く問題は有りません。
 毎回食いを観察し、スムースに飲み込まなくなった所で切り上げます。餌の取り合いをするようなら、餌取りが鈍い方を基準に与えます。
 水槽が狭いと、実に頻繁に噛み合います。過密飼育は全く宜しくありません。デルヘジィは30cmを越えるので、いずれ60cm水槽では狭くなります。将来的(数年後ですよ)には90cmを用意するという事で3〜5匹、120cm水槽でしたら8〜15匹を目安に考えて下さい。混泳はポリプテルス小型種同士であれば、問題ありません。
 2(filter)in 1(tunk)方式は非常によい方法です。私個人も全ての水槽をこれにしています。参考までに我が家の120cm水槽の構成を以下に挙げておきます。
 水槽:120×60×45cmアクリル(10mm)
 濾過槽:120×25×20cm上部濾過槽/セラミック:珊瑚砂=3:2+P-450型モーター(46L/min)
 濾過槽:エーハイム2017/全て骨炭。
 ライト:60cmダブル×2。


Q17:(11/01/'98)輿水賢司さん
 メロンバーブとロージィーバーブとパラダイスフィッシュクミンギバーブレッドタイプの分布と全長と説明をできたら教えてください。お願いします。

A17:メロンバーブと言う名称についての該当種のデータは、当方は持ち合わせておりません。その魚種の学名・画像(雑誌からのスキャンで構いません)、全く不明ならば貴方がその名称を得たメディアのコピーを送って下さい。その後に再調査します。流通名に関しては、全く規約が有りませんので(つまり出鱈目)、質問の際には是非学名を併記して頂けると、非常に助かります(私は日本の雑誌を読んでいませんので)。
 ロージィバルブ(バーブ)<Puntius conchonius>は、インドに分布する5〜10cmにしかならない鯉科の小型魚です。最近では改良品種であるロングフィンタイプの方が主に出回っています。雌雄差が非常に明瞭な為、繁殖の腕試しにはうってつけの魚種と言えます。
 パラダイスフィッシュ<Macropodus opecularis>は、キノボリウオの仲間で、タイワンキンギョと言う標準和名も付けられています。東南アジア一帯(香港・台湾・フィリピン・マレー半島など)に広く分布し、日本にも帰化しています。雌雄差も明瞭で、繁殖は容易い魚種です。4〜7cmになります。
 クミンギー(バルブ・バーブ)<Puntius cumingi>は、セイロン島に限局分布する鯉科の魚種で、スマトラに非常に近いものです。体高低く、背鰭・腹鰭が赤く染まるのが特徴です。全体に黄色がかるのが本種の特徴ですから、それが赤っぽいものにレッドタイプと名付けていると思われます。飼育は容易ですが、繁殖はやや難易度が高いです。5cmにしかなりません。


Q16:(10/23/'98)HISAKO BITOさん
 飼っている熱帯魚の一匹が弱ってしまい、ショックで落ち込んでいたのが今日の朝。とにかくどうすればいいのかわからず、検索したところ、とてもうれしいページを見つけることができました。”すぐに”、”詳しく”お答えいただけるとのこと。大変熱心に研究されていらっしゃるようで、安心して質問できます。本当にインターネットだからこそ、ですね。
 さて私の家の水槽状態ですが 、父が我流で購入・管理してきたため正確な名称などが分かりません。5年は経っています。やっと最近買ってきた入門本で調べ、分かる範囲を書きます。( )内は数。
魚 :ゴールデン・エンゼル(2)、ブラックテトラ(4)、サッカー・プレコ?(5)約4cm ・・・本に書いてあるような値段ではなかった。¥200くらい。、真っ白のコリドラス(1)約4cm、テトラの一種?(4)・・・形はブラックテトラ似で、人工着色したものらしい。
水草 :ウォーターウィステリア?(1)、ロタラ?(2)、アマゾンソードプラント(2)、ミクロソリウム(2)
ヒーター :NISSO SEAPALEX 325 100-300W・・・150Wのヒーターが接続されている。ろ過装置:エーハイム2211・・・外部式フィルター?照明 :22w蛍光燈・・・水槽上部に。夜は消えている。えさ:テトラミン ステープルフード・・・1日3回
 という具合なのですが、今回、プレコの1匹が弱って、色が薄くなり、死なせてしまいました。父によると水換えを長い間していないそうです。ちゃんとした手入れを始めたいのですが、わからない事が沢山あります。
・水は全て換え、砂利も洗うべきか?(丸洗いは魚に負担がかかると聞きました。)
・水換えの周期は?
・プレコにはタブレットの餌をあげるべきか。ゆでたホウレンソウをあげるとしたら、量は?いつ引き上げればいいのか?
・水草の量や手入れはどの程度必要か。(今はトレーに入ったままで植え付けられておらず、藻が付き放題、枯れ放題。)
・今の魚・水草の組み合わせはこれでいいのか。
・これ以上魚は増やせるのか。
とても初歩的な話だろうと思うのですが、変にさわってこれ以上死なせたくありません。どうかアドバイスお願いします。
−−−−−− (追加到着)
 昨日の深夜、「プレコ」を死なせてしまった、と相談メールを送りましたbitohです。肝心な事書き忘れていました。水槽:37×30×60 砂:大磯砂です。それから、ホームページにすでに書かれているのを ちゃんと読みもせずにメールを書いてしまっていました。先のメールで質問していた、水換えのタイミング、水草の組み合わせ、についてはそれを読んで理解できました。ダブってしまってすみません。
 あと、熱帯魚の本を読んでいて、またもや疑問点が出てきたので、お願いします。
・エアレーションは必要なのか。
・どうやら水草はプレコが食い荒らしてしまうようなので、流木を入れ、水草は入れない。とすると他の魚への影響はどうなるのか。
 次から次へとすみません。

A16:先ずフィルターからいきましょうか。外部式フィルターの利点は、曝気量が少ない為、水草育成用に注入した二酸化炭素が飛ばない事と、無音である事です。逆に言えば絶対的に酸欠の危険性が有り、特に魚の過密飼育には全く向きません(プレコには最も酸欠に弱い魚種の一つなので、特に曝気・水流が不可欠です)。魚を数多く収容したい場合、上部式の濾過槽が酸素供給(魚は勿論、バクテリアにも必要)量が豊富で、水流も起き(止水域は腐敗の原因となる)、何よりもメンテナンス(目詰まりした濾過材の洗浄等)が容易な為、おすすめです。現在の外部式フィルターは継続して使用し、上部フィルターを追加する事で相当状況は好転する事でしょう(2in1といって、一つのタンクに2方式のフィルターを使用する事は、過密飼育には最も重要な処置です)。
 水替えの基本は週1回1/3を基本に、砂利はサイフォンの吸水口で掻き回し、水替え分の水とヘドロを同時に流すようにします。砂利を掻き回した際、ヘドロが水槽内に舞わない様慎重にやって下さい。  プレコに付いてですが(そういえば、うちでプレコをやっていないのは、他のHpで頻繁に取り上げられている為なのです。必要と考える訪問者が多ければ、ページを立ち上げてもよいのですが。希望者が数名居ればやりますので連絡下さい)、私はテトラ社のドロマリンを推薦しています。タブレットフードは、一体何のメリットが有るのか理解できませんので。ドロマリンは融け易いので、プレコが飛びつくようになるまでは控えめに与えます(2週間〜1箇月でもりもり食うようになります)。ほうれん草も構いません。他の魚種もついばむようになるでしょう。但し腐ると酷い目に合いますので、消灯前(夜の22時頃)に与え、朝(7時頃)には取り出しましょう。ほうれん草の薄皮は剥いておいて下さい(フィルターのストレーナーを詰まらせる、繊維屑にしかなりません)。
 水草ですが、魚中心の水槽では、アクセサリーとして扱うようにして下さい。どうせ抜かれてしまいますが、根気よく砂利に押し込むか、鉢植え(勿論大磯砂で植え付け)にして沈めます。苔はプレコに取らせますが、余程硬い水草(ミクロソリウムを触ってみて判断しましょう)でもない限り、何れプレコが葉脈のみにしてしまう事でしょう。水草を本気で楽しむのであれば、水草用の水槽を立ち上げることをお勧めします。水草はなければないで、全く構いません(私の水槽も水草など一本も有りません)。水草の調子が良ければ伸び放題になりますので、トリミングを行いますが、今の状況では枯れた水草の除去をせっせと行う方が重要です。枯れた水草は水質を激変させます。
 エンゼルフィッシュは中型魚ですから、いずれ90cm水槽が必要になります。先ずエンゼルの引越し先を用意出来る事を確認し、それから追加するようにします。魚の収容量に関しては組み合わせと異なり、濾過槽能力に比例しますからこれとこれを追加できるなどとは一概には言えません。水槽の調子が良い範囲で考えます。
 エアーレイションは3つの理由から必要です。まず魚・バクテリアへの酸素供給、曝気効果による有害物質(二酸化炭素・アンモニア等)の気化、そして水流発生の為です。この3点が飼育に必要な理由は御分かりでしょう。
 流木は良いです。水草に関しては上記の通りです。


Q15:(10/15/'98)安倍 敦子さん
 お答えありがとうございました。何の勉強もせずに飼っていて、お恥ずかしいのですが今日はちょっと詳しい話を聞いて下さい。現在ポリプテルスを飼っている水槽は、90センチのガラスの水槽です(ペットセンターで買ったニッソーだったかな?のセットのものです)。数週間前まではノーザンバラムンディーのジュンジュン(35センチくらい)と同居でした。同居中は噛み合いの日々でした。2匹の元の飼い主は『大丈夫!』と言うのでそのままに半年が過ぎました。そんなある日、ジュンジュンは体に白いふわふわが付いてあせってペットショップに聞きに行ったら、『あの種類は薬が使えないので、手で取ってあげて下さい』と言われました。困っていたら翌日死んでしまいましたが・・・。
 今週末に水換えをしようと思ったのですが、水換えは、どのような手順でやったら良いのですか?教えていただけませんでしょうか?今後、他の種類の同居はしない方が良いのでしょうか?

A15:ノーザンバラムンディを始めとする3種のアロワナは、混泳が出来ません。縄張り意識が強く攻撃的で、飼育者の手にも食らい付いてくるファイトを見せる為、現地ではゲームフィッシュとして人気が有るほどです。対するポリプテルスは非常に大人しい為、アロワナの標的になる事は目に見えています。噛み合いというより、ポリプテルスが一方的に襲われていた事でしょう。両者とも空気呼吸を行う為、住み分けが出来ません。混泳は飼育のプロに聞くようにした方が安全です。
 跳ねる魚種の水カビを手で取るには、床に水で湿らせたタオルを敷き、その上にアロワナを寝かせて顔の部分をこれも濡れたタオルで覆い、なるべく暴れない様にします。頭部と尾柄を他の人に押さえてもらい、水カビ部分を剥ぎ取り、後に軽くマーキュロを塗っておきます。とても出来そうに無い場合、塩分(出来れば人工海水の素)を90a水槽なら大さじ3〜4杯程度溶かし、浸透圧差で退治する事も出来ます(但し、初期症状に限ります)。濾過槽にダメージが有る為、直前に軽く濾過材を濯いでから水替えを行っておきます。
 通常の定期的な水替えは、以下のポイントを守って下さい。
その@水は汲み置いておく(水道蛇口から出たての水は、魚に良くない。塩素だけの問題ではないので、汲み置き、出来ればエアーレイションを加えておく)。
そのA水温を合わせる(冬季はお湯で水槽水温の±2℃まで修正する)。
そのB1/3以上行わない(ショックを起こす場合がある)。
そのC濾過槽洗浄を同時にしない(最上段のマット−物理濾過材−は可)。
そのD定期的に行う(週一回が目安。悪くなってからでは遅い)。
 水替えはある程度肉体的に苦痛を伴いますが、水替え翌日の魚体の調子の良さを確認できるようになって下さい。
 混泳はその都度、混ぜたいと思った種類を専門家に聞くようにして下さい。



Q14:(10/14/'98)安倍 敦子さん
 頂き物なのですが、ポリプテルス(最近名前を知ったのですが)を飼っております。35センチくらいの大きさです。
 ここ一週間くらいのことなんですが、あのつぶらなおめめが白い幕が覆ったようになってしまいました・・・ 悪い病気なのでしょうか?私は、飼育に関した知識は何もありません。この先どうしたら良いのでしょうか? ぜひ、教えて下さい。よろしくお願いします。

A14:魚に限らず、鱗もの(爬虫類なども)の眼球白化は、体調を崩して代謝が鈍ったりすると、顕著に表れます(紫外線の関係でも起きます)。目の表面に硬い殻が有る為なので、人間でいえば充血くらいに考えて良いと思います。従ってこの場合、眼病というわけではなく、他に原因が有ると考えられるのですが、ちょっと詳細が不明な為に憶測に過ぎませんが、可能性のあるケースを挙げておきます。
 ポリプテルスの類は表皮をガノインというエナメルに近似の物質で覆っており、ほぼ外からの物理的ストレスに対し完全武装をしているので非常に強健です。ところがそれに慣れてしまって水替え等を怠ると、水質悪化・pH低下といった化学的な要因により(瞬間的なものではなく、相当長期間に渡ると)、体調を崩します。眼球白化の内に手を打たないと(水質改善という事です。pHは中性から弱アルカリ性がベスト)、潰瘍等を生じた上、そこを通じて皮膚の下に雑菌が侵入し、強いガノインが災いして悪性の感染症にかかる恐れも有ります。皮膚の下に炎症が発生すると、ポリプテルスは救う事が出来ません。気を付けて下さい。
 もう一つ考えられるのは、ポリプテルスの中には一寸したショックで暴れまわる個体が相当居り、石・流木などのアクセサリーや、ストレーナーなどに頭部を突っ込んだりします。これが続くと眼球を傷付けたり、鼻管が 千切れたり吻端に腫瘍が出来たりします。水槽が狭いと暴れますから、一回り大きな水槽に移し変え、アクセサリーも平べったいものではなく、ブロックを立てていれるなどしてやると落ち着く事が多いです。
 同居魚は居ますか。虐められるとストレスを感じ、眼球が白濁する事が他の魚種では良くおきます。只私の知る限り、ポリプテルスが虐めで眼球白化を起こすというのは、聞いた事が有りません。
 相当年月が経った個体では、寿命が近づくと眼球が白化します。前兆として、虹彩が光を反射すると虹色に輝くようになります。
 以上、考え得る場合を挙げましたので、確認してみて下さい。問題が環境に由来する場合、少々回復に時間がかかると思いますが、ある程度は透明度が戻る筈です(白化の進行状況により、真っ白であったら非常に難しいです)。健康な状態になれば、多少目が白濁していても、生活に支障はないでしょう。



Q13:(09/14/'98)幸田尚人さん
 太田さん始めまして。鑑賞魚のこと水槽のメンテナンスが解ればと思いYahooの検索より太田さんのHPに来 ました。昨日水槽を購入して参りました。今どんな鑑賞魚を購入しようか?と考えております。
 1つ質問があるのですが、もしお分かりでしたら教えてください。昨日水槽(上部濾過装置などがセットになったもの60cm)とを購入してきました。砂は五色砂(色々な色のちょっと大きめな砂)なのですが、良く洗った(お米を磨ぐように)つもりで、水槽に入れたのですが白い濁りがあり、一晩経ってもまだ濁ってます。
水槽にはまだ何も入れてなく、循環のみさせております。こんなに濁って(水槽の長手方向でやっと向こう側が見える)いてもそのうち濁りはなくなるのでしょうか?やはり大磯砂などに変えた方が良いのでしょうか?(水草も植えたいし)それともまだ洗い方が足らないのでしょうか?うーむ悩んでおります。もしご存知でしたら教えてください。
 鑑賞魚は初心者なので丈夫できれいな魚を選ぼうと思っています。太田さん、初めてのメールでいきなり質問をしてしまいすみません。この後、太田さんのHPをゆっくり見てみます。では失礼いたします。

A13:販売されている砂は大変汚れています。業者も安く販売するためには、一切余計な手間を掛けていませんので、砂の洗浄はキーパーの初の重労働と考えて良いでしょう。種類(粒の大きさ)によっても幾らかは異なりますが、大磯砂であろうと工事現場のような汚水が果てしなく出てきます。透明度を上げる為には15〜30分は、力任せに揉み洗いをして下さい(水はどんどん捨てながら)。バケツの中の水が透明に見えた段階で、初めて砂を水槽に敷き詰めます。そして水槽に水を張り、一日たった後、サイフォンで水を全て抜き取り、新しい水を新たに注入する事で仕上げます。水が濁ったままですと、相当後々まで引きずってしまいますから、「このくらいでいいや」と諦めずに、透明になるまで濯いで下さい。但し魚は多少の濁りなど気にしませんが。



Q12:(09/10/'98)古川旬子さん
 こんにちは。はじめまして。古川と申します。先日太田さんのHPで勉強させていただきました。
 突然ですが教えていただきたいことがあるのですが、もしよろしければお答えください。とても長いです。
 スターティングの時の家の水槽の様子です。
 1.水槽(NISSO6M60cm)2.フィルター(上部)3.濾材(NISSOマット)4.エアー(テトラ45S)5.照明(18W−15cmアップしてあります。風通しのため。熱がこもるせいか温度が下がらないので。照明は12時間点灯)6.ヒーター(150Wサーモ付き)7.砂利(カラーサンド/セラミック11kg)8.扇風機18cm9.備長炭(13cmぐらいのものを3本)10.えさ(テトラフランクトンフード すこしづつ1日3回)11.中和剤(テトラコントラコロライン)12.保護液(テトラ アクアセイフ)13.バクテリア(テトラチム)14.水草肥料(テトライニシャルスティック)15.水質調整材(テトラバイタル)16.水草(約25株)17.魚(ネオンテトラ2匹・ヤマトヌマエビ4匹・オトシンクルス2匹・白コリドラス2匹)。pH 7.5。温度 26度(晴れた日は、29度くらいまでになってしまう)。
 (8/22)に、水槽セッティングをはじめて、(8/29)ネオンテトラを入れました。(8/30)ほかの魚を入れました。水草は20株くらいに減りました。ほかの水草は、根が付いたようです。その後、ヤマトヌマエビが1匹見あたらないと思っていたら、翌日脱皮をしていたようで、姿を現しました。その後、4匹が、水槽のすみに集まってごそごそとしているようでした。翌日から、1匹ずつ脱皮をしたようで、今では4匹完了したみたいです。そうしているうちに、あまり仕事をしていなかったオトシンクルスが1匹死んでしまいました。(9/1)にコリドラス・ジュリー3匹、ペンギン・テトラ10匹、ネオンテトラ10匹を追加。みんな餌の時以外、水槽の隅に隠れている感じで、水草の水槽のようでした。 コリドラスたちは忙しくしていましたが...(9/2)井戸水を2リットル弱たしました。濾材をテトラバクトGとテトラバイオマットに交換。この日前後から今まであまり活発に動いていなかったオトシンが活発に動き出す。エビたちもとても活発。(9/5)水1/3を交換(井戸水)アクアセイフ10ml。(9/6)青コリ3匹、ブルーアップルスネール1匹を追加。青コリ1匹があまり動かず。9/8ネオン1匹死んでしまいました。(9/9)ネオン3匹死んでしまいました。ペンギン5,6匹死んでしまいました。青コリ1匹死んでしまいました。水1/3交換 (水道水)コントラコロラインとアクアセイフを添加NO2の試験紙と、アンモニアの検査薬を購入。水換え前の水/5mg。水換え後/5mg弱。(9/5)にくんでおいた井戸水/1mg。水道水/0mg。とそれぞれNO2を判定。アンモニアは、理想的と判定。夜に水1/3を交換 (水道水)コントラコロラインとアクアセイフを添加。バクテリアチムを添加。(9/10)ネオン2匹、ペンギン2匹、コリドラスジュリー1匹青コリ2匹死んでしまいました。この期間中、pH7.5〜7.5強。 水温は26度。と言うような感じです。 井戸水が悪かったみたいです。餌が1日3回では多かったのでしょうか?亜硝酸が、5mgもでているとこんなにみんな死んでしまうのでしょうか?バクテリアの元を入れたりしていたので、結構安心していましたが、バクテリアが繁殖していなかった証拠ですよね。水槽の中には、魚がほとんどいなくなりました。ネオン5匹・ペンギン1匹・白コリ2匹・コリドラスジュリー2匹・ヤマトヌマエビ4匹・オトシン1匹・スネール1匹うちの子供たちもとても喜んで見ていたのに、残念でなりません。残った魚たちが助かってくれることを望んでいます。 死んでしまった魚たちはエビにかじられたりしてしまいました。2日に1回の間隔で1/3ずつ水換えをしてみては?と友達にいわれましたが、それでいいのでしょうか?この状態を脱するにはどうしたらよいのでしょうか?お時間がありましたら教えてください。
 長くなってしまってすいません。

A12:順番に問題点を示していきます。まず、濾過材にウールマットのみでは、魚は飼育できません。メーカー側の指示が絶対正しいわけでは有りません。ウールマットは単純にゴミ取り用なので、薄く白い物一枚のみ使用し、必ずその下に鉱物・セラミック系の濾過材を敷き詰めます。これで再び立ち上げれば、現在の数倍水質が良好に維持できます。先ず始めにこれを行って下さい。水質さえ維持できれば、水質改良剤など全く不要です。改良剤は濾過槽に良い影響を与えません。
 pH7.5は南米産テトラ類には高すぎます。流木・ピートモス等を入れ、pHを6.8〜7.0に押さえます。水替えの水を測り、高すぎるようでしたら一昼夜エアーレイションを加えて下さい。
 蝦は高温に弱く、夏季は水によっては茹で上がってしまうので、購入時期は秋以降の涼しい時期にずらしましょう。
 オトシンクルスは大食漢な上、食える苔が柔らかい珪藻(茶色の物)だけですから、どんなに苔だらけの水槽に入れても、必ず専用に餌を与えます(食うのを必ず確認して下さい。非力なため、他魚に押しのけられる事が良くあります)。でなければあっという間に餓死してしまいます。ショップでも充分な餌を与えられていないので、購入直後から与えるのが理想です。
 井戸水は現在の酸性雨の影響で、地下の様々な物質が溶け込んでいる危険性が有るため、余りお勧めできません。
 中型魚以上の個体ならば、力任せの水替えで乗り切る事も可能ですが、テトラのような小型魚の場合は、何とか定期的なサイクルで現状を打破する方が安全です。但し飼育水が白濁しているようなら、水替えを毎日でも行った方が良いでしょう。水替えの水は、中和剤を使用した水道水は決して用いず、汲み置きのものを使用して下さい。蛇口から出たばかりの水は、分子配列の関係上小型魚の鰓・粘膜を冒します。中和剤は水漏れ等、緊急時の使用に限定して下さい。
 バクテリアは水質改良剤として扱われていますが、生き物ですから悪条件下では死滅する事も珍しくありません(初めから死んでいる信じられないような商品も有りました。今はどうだか...)。逆に水質が悪くなる事も有りますから、やたらと投入しない様にして下さい。
 餌は日に3回で構いません。食い残しは出ない様に。亜硝酸だけでころころ死亡するわけではないので、水槽の全体のバランスで考えて下さい。バクテリアが動き出したら、亜硝酸塩値は見る見る下がりますが、硝酸塩値は上がるので、水替えは定期的に行います。
 上記の点に注意し、改善してもらえれば相当調子が良くなる筈です。最後の注意点として、最初から魚をあれこれ入れない事です。水が良くなれば、魚の元気な姿が目の当たりに出来ますから(全く現在の状況とは異なる光景になるでしょう)、それから少しずつ加えるようにして下さい。



Q11:(09/03/'98)中山恭臣さん
 太田様初めまして。大変素晴らしいHPで色々と参考になりました。私は長らく熱帯魚飼育を趣味としておりますが中でもフグ類が好きで近年は比較的飼育が楽なミドリフグを飼っております。しかし最近疑問に思っている事が有りまして是非とも、お教え願いたい事が有ります。
 1.繁殖させてみたいと思いますが飼育水槽内で可能でしょうか?又、その方法や稚魚の飼育方法は(フグは「マウスブリーダー」だと聞いた事が有りますが・・・)?2.むずかしそうですが雄雌の判別方法は有るのでしょうか?3.本来の寿命は、どの位でしょうか?4.ミドリフグにも毒は有るのでしょうか?
 以上よろしくお願い致します。

A11:汽水魚の繁殖例が殆ど無いのは、大抵産卵は海水域で有ること(海に降りる)・仔魚はプランクトン状態で過ごすこと(それほど小さい。餌も大変)があげられます。淡水に関わる魚種の内、鮭(淡水で産卵)の人工孵化は古くから行われていますが、ウナギ(海水で産卵)に付いては産卵場所さえ特定困難であったことからも御分かりでしょう(その仔魚は未だに育てられないのですから)。汽水魚の人気は淡水魚飼育者に高く、条件を揃えることが不可能に近いため、少なくとも我国では一般的ではないのです。人気の高いミドリフグ・八の字フグについての詳細な繁殖データは、残念ながら私の手元には有りません(マウスブルーダーでないことだけは確かです)。恐らくは降海性ですから、水槽内での繁殖には純海水での管理が必要となるでしょう。只、淡水・汽水性(海に降りない)のcutcutia種についてのデータは有るので、参考までにあげておきます(我国でも以前、繁殖レポートが雑誌に載っていました)。cutcutia種はシクリッド同様見合いをするため、数尾を入れてペアを組ませます(集団で産卵するクサフグなどには見られない行動です)。ペア組みが行われた後、平石の上・岩の裂け目等に産卵します(神経質です。必ず岩を入れてやらなくてはなりません)。一回の産卵では250個前後の卵が産み付けられます。その後は雄が卵を守るので、雌を引き離します(双方余計なストレスが溜まる為)。卵は約1週間で孵化します。仔魚は暫くの間、卵嚢の栄養で過ごします(一週間は持ちません)。この間も雄はしっかり仔魚を守るので、移し変える必要は有りません。自由遊泳を開始すると餌を与えなくてはなりませんが、仔魚は細かいため餌はインフゾリアやミジンコ(恐らくはその夏仔)・擂り潰した糸ミミズ・配合飼料等(ゆで卵黄身)を与える必要が有ります。ブラインシュリンプは、孵化したてでも大きすぎるので、初期飼料には向きません(でも勢いの良い個体は飛びつきます)。小さい時ほど肉食性が強く、肉質の餌を与えれば成長は早まります。水温は約28℃前後にします(繁殖を狙わないのなら、25℃位が良いでしょう)。
 純淡水性のフグは、割と色彩に雌雄差が出るものですが、ミドリフグに付いてははっきり言って判りません。しかも販売サイズではまだ幼魚ですから、尚更です。寿命ですが、5年飼育したという人が飼いきれないと持ってきたことが有るので、5〜10年は生存すると思います。勿論大事に管理すれば、もっともっと長く生きることでしょう。但し大型になるほど気難しくなる(発色も鈍くなる)ため、徐々に塩分濃度を引き上げた方がよさそうです。8の字フグなどは純海水の方が美しくなります。
 最後に毒についてですが、ものの本に寄れば全てのフグは有毒になれる、とあります。これはフグの毒が自分で生産するものでなく、他の生物から掻き集めたものであるためで、まあシガテラ毒魚と基本は同じと考えて良いでしょう(違うのかもしれませんが、そんなに詳しくやっても仕方ないですから)。手触りも蛙みたいですし、触った後はしっかり手洗いを守ればOKです。他魚も良く知ったもので、フグを食おうとする種は殆ど有りません。しかし淡水フグに関しては食ってしまう魚も現に居ますし、共食いも起きます。毒性は弱いと考えて良いでしょう。

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